「字幕」に見るイタリアの非識字率
2009.05.06 up
イタリアで映画館に映画を見に行くと、外国映画の場合は必ずイタリア語に吹き替えされていて、字幕はありません。「ふ~ん、それがどうしたの?」と思われるでしょうが、この背景にはイタリアが抱える非常に深刻な問題が隠れているのです。
イタリアでは今でも非識字率が12%、準非識字率(新聞等を読んで理解できない)も含めると66%!、小卒率が36%、と日本では考えられないほどに識字率・就学率が低いのです。(Wikipedia Italia、La Repubblica 新聞より)
実際に私も何人もの文盲者に出会っていて、同年代の時はやはりショックを受けます。
驚いたことに公式文書でも、文盲者は「x」と書くだけでそれが署名として認められるのです!
そんな国ですから、当然のことながら字幕をつけても読めない、速さに付いて行けない、全部理解できない人が山ほどいるので、吹き替えになるのです。
レオナルド・ダヴィンチ、ガリレオ・ガリレイだけではなく、現在でも世界レベルの偉人をたくさん出し続けているイタリアですが、このような大きな問題をまだ解決できていない国でもあるのです。
古くからあるミラノの Colosseo 映画館
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タグ:非識字率
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