ドイツ

ドイツ:バーデン・バーデン

上原 飛鳥(うえはら あすか)

職業…旅行会社
居住都市…バーデン・バーデン

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ビール売り場の一部。瓶タイプが主流です。

ビール売り場の一部。瓶タイプが主流です。

最近やっと気温も上がり、夏らしくなってきたドイツ。ドイツと言えば、ビールが有名ですが、最近のビール売り場に、明らかな変化が起きている事に気づきました。近所のスーパーにあるビール売り場を覗いてみました。


アルコールフリーのビールの種類が豊富。大手ビールメーカーのノンアルコールビール。

アルコールフリーのビールの種類が豊富。大手ビールメーカーのノンアルコールビール。

まず変化の一つは、アルコールフリーのビールの種類が増えていることです。

ここ数年で、アルコール0%の表示がついたビールが圧倒的に増えて来ています。2012の統計によると、ドイツ全土にはビール醸造所が、1339カ所あり、このうち200のビール醸造所で、アルコールフリーのビールが造られています。これはビール市場全体の生産量の約3,5パーセントにあたると言われています。

ドイツでは、血中アルコール濃度が車を運転するの場合は、0,5‰(パーミル)、自転車運転の場合は、1,6‰と規定されています。人にもよりますが、0,5lビール一杯あるいは、ワイングラス一杯くらい飲んで車を運転しても大丈夫と言われています。しかし、アルコールが原因で起こる交通事故が増えて来ている事も背景にあり、近年、アルコールフリーのビールの需要が高まっているようです。また、アルコールの血中濃度制限値を下げるという動きもでているので、規定が厳しくなる可能性があります。


個人的にお薦め、グレープフルーツのヴァイツェンビア(左)

個人的にお薦め、グレープフルーツのヴァイツェンビア(左)

そして、二つ目の変化はビールをフルーツジュースなどで割った飲み物、ビアカクテルが多く目につく様になってきている点です。

昔から、ラードラーというビールをレモネードで割った、自転車を運転する(ラードラー=自転車運転手)人のために作られた飲み物はありました。しかし、最近では、グレープフルーツ、サクランボ、りんご、洋梨、パッションフルーツ、エルダリーフラワーなど様々な種類のビアカクテルが発売されています。若者や女性を中心に人気があります。ビアカクテルなんて邪道だわ、と思って私も最近まで飲んだ事がなかったのですが、先日友人のパーティーで薦められ、飲んでみるととても軽くて飲みやすく、少しおしゃれな感じもして、意外といいものだなと思ってしまいました。


こちらも飲みやすい、サクランボ味。

こちらも飲みやすい、サクランボ味。

ドイツではビールの年間個人消費量が、1970年代の150Lをピークに年々減少しており、2012年は107,6Lとなっています。アルコールフリーやビアカクテルなど、新しい分野で需要を伸ばそうと、どのビール醸造所も生き残りをかけて必死のようです。


(上記の数字はドイツビール醸造所連盟 Deutscher Brauer-Bund の統計から。
www.brauer-bund.deホームページより)


りんご味のノンアルコール。これはもうビールじゃない?!

りんご味のノンアルコール。これはもうビールじゃない?!


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  • 1 コメント

1 - Comments

tomokoより:

2013 年 08 月 01 日 22:32:25

 自転車運転にもアルコール量が規定されているとは!!さすがドイツ。確かに必要かも・・・以前、ブラジルの公園で暴走自転車にはねられて亡くなった方がいました。ニュースにもなっていませんでしたが。日本なら地元のニュースに一行入りそうですが。アルコールを飲んでいたわけではありませんが、自転車も怖いですよね。
 フレーバーのビール、ありそうでなかった試みですね。香りの飲み物はドイツやフランス、日本のは洗練されていておいしそう!
 ついでに気になったのが写真の値段表が均一感があってきれいなこと!ブラジルのスーパーは値段がはがれていたり突然手書きだったり、違う商品の値段がついていたり、値段がなかったり。ほんとに値段があってないんじゃないかと思うことが・・・まあ、お店の人に聞いたりバーコードで分かると言えば分るのですが、お客さんがアクションを起こさなければ、黙っているだけではお客様思いとは言えないスーパーが多いです。かと思うと突然値引きしてくれたりはするんですけど!!

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