ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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パパイアの木が写った素朴なパラナ州(サンパウロ州の隣州)の田舎の風景

パパイアの木が写った素朴なパラナ州(サンパウロ州の隣州)の田舎の風景

 都市生活者でも田舎で暮らす人でも、パパイアが実る風景はブラジルのごくありふれた光景です。

 サンパウロ市の住宅街を歩いていると、いつとはなしにまだ未熟な緑色のパパイアがたわわに実っている風景を見かけることがあります。

 秋口の3月ごろも、民家に植えられたパパイアの木はふっくらとした緑色のパパイアが実を付けています。


タルシーラ・ド・アマラールの『マモエイロ(パパイアの木)』

タルシーラ・ド・アマラールの『マモエイロ(パパイアの木)』

 今年3月に何の気なしにパラナ州(サンパウロ州の隣州)の田舎で撮影した風景に目をやると、やはりパパイアが写っていました(写真一枚目)。その風景が一枚のブラジル絵画を非常に連想させました(写真二枚目)。

 2月27日から5月29日まで、サンパウロ市のピナコテカ美術館では特別展「 Paisagem nas Américas(アメリカの風景)」 が開催されています。過去200年くらいの間にヨーロッパやアメリカ大陸出身の画家によって描かれた北米と中南米の風景画が展示されています。

 その中に、パパイアがテーマとなった『マモエイロ(パパイアの木)』という作品があります。20世紀ブラジルを代表する女流画家、タルシーラ・ド・アマラールによって1925年に描かれた作品です。
 
 『マモエイロ』は実物が非常にデフォルメされ、ブラジルの自然や田舎のイメージがないとパパイアの絵も誇張しているのではないかと思われがちです。しかし、写真の風景を見ると、1925年に描かれた当時の絵と今もあまり変わらない「パパイアの風景」があります。

 一言で言い表すことのできないブラジル。間違いなくたわわに実るパパイアの木は、今も昔もブラジルらしさの一つには違いなさそうです。


サンパウロ市内の民家に実る未熟な緑色のパパイア

サンパウロ市内の民家に実る未熟な緑色のパパイア


2月27日から5月29日までサンパウロ市のピナコテカ美術館で開催されている特別展「 Paisagem nas Américas(アメリカの風景)」の入り口

2月27日から5月29日までサンパウロ市のピナコテカ美術館で開催されている特別展「 Paisagem nas Américas(アメリカの風景)」の入り口



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