アンニョンハセヨ（こんにちは）。こちら韓国、地震の（ほぼ）無い国と言われています。しかしここ数年は有感地震が二か月に１度ほどあり、「最近地震が多いね」と友人たちとも話していました。

そして9月12日（月）19時44分、慶尚南道慶州の南南西9キロ地点を震源とするマグニチュード5.1の地震が発生しました。筆者の住むテジョン市内アパート４階にある自宅では、数秒間ベランダの窓がガタガタいう程度でした。主人の携帯には、無料通信アプリのグループチャットに続々と「今揺れたね」「最近よく揺れる気がします」とメッセージが入りました。この地震は、陸地を震源とする地震としては観測史上二番目の規模とのことで、私たちも震源地からそう遠くないプサンの親戚に安否確認をしました。
ちなみにソウルでは気づかなかった人も多かったようです。

そうした興奮冷めやらぬ20時32分、今度はもっと大きな揺れが来ました。震源地は1度目の地震と1キロしか離れていません。最初は縦揺れ、その後長い横揺れが続きました。震源地周辺では棚や壁から物が落ちたり、けが人も出たとニュース報道がありました。さらに日本のYahoo!地震速報では日本の九州でも揺れを観測したようです。この地震は韓国観測史上一番大きな地震となりました。

主人の友人の一人はグループチャットで「驚いて広場に出たら、町中の犬が集まって吠えてるよ！」と、少々オーバーな表現方法で驚きを示していました。
お隣さんのご家族は震源地の近くに住んでおり、水槽が割れて当日は知人の家で寝たそうです。

韓国では地震が少ないため、耐震が日本ほどしっかりなされていません。1988年以降は５階以下の建物に、2005年以降でも２階以下の建物には耐震基準がないとのことです。さらに1987年以前はすべての建物において基準がないそうです。筆者の自宅アパートは築30年になろうかという4階建てのアパートです。報道通りであれば耐震基準の無かった時代のアパートということになり、少々の揺れでも肝を冷やします。

400年ほど前、韓国の昔の文献で今回の地震の震源地と近い場所で数日間にわたって地震があり、建物が崩壊して大きな被害があったという話を聞いたことがあります。これが本当であれば、韓国で観測が始まる以前には大規模な地震があったことになり、「韓国に地震はない」と安心しきってもいられなくなります。
現実に、今回大きな規模の地震が立て続けに二度も起きました。早急に韓国政府は国民に向けて安全対策を示す必要があるのではないでしょうか。

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