フランス

フランス:パリ

別紙 敦子(べっし あつこ)

氏名=別紙敦子
職業=観光業
居住都市=パリ(フランス)とバルセロナ(スペイン)年間1:2の割合で、行き来しています。

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「SI」 は「賛成」の意味を示すTシャツと州国旗を身にまとう住民

「SI」 は「賛成」の意味を示すTシャツと州国旗を身にまとう住民

 日本では、あまり考えられない中央主権から独立し建国するという考えが、スペイン北東部フランス国境沿いのカタルーニャ地方には根強くあります。


2017年10月2日20minutos 掲載記事より

2017年10月2日20minutos 掲載記事より

 バルセロナ市を中心とするカタルーニャ州では、数年前から何度か州の独立を問う住民投票があり、再び今月1日に行われました。今回、スペイン中央政府からの警官隊が、住民の投票を妨害し、混乱が生じ、負傷者まで出してしまったそうです。

 中央政府や憲法裁判所はこの投票を公のモノとして認めていませんので、この動きを阻止しようと妨害しましたが、私の周りの人は強硬過ぎるとの印象を受けたとの感想です。これまで、無関心を通していた友人までも、この妨害で関心を持ち始めたと言うほどです。


州警察が見守ってくれている庁舎前広場

州警察が見守ってくれている庁舎前広場

 独立賛成派の友人の意見は、「税金のほとんどを国庫に納めるが、いざ、州で必要な予算を要求しても、国が保証してくれない。われわれの税金が貧しい地域に回っている。社会保障の整った北欧の国並みの税金を支払っても、スペイン平均の社会サービスしか受け取っていない」と批判します。


 投票日前日の独立反対派が集まったサン・ジャウマ広場

投票日前日の独立反対派が集まったサン・ジャウマ広場

 反対派の友人の意見は、「今まで支払ってきた年金制度では、将来スペイン国が半額、カタルーニャ州が半額保障しているので、急にスペイン国が抜けるというのは、将来に大きな生活不安を招きます。スペインのいくつかの企業は撤退せざる得なくなりますし、銀行もどう対処するかは未定で不安要素が多過ぎる」。

 とにかく、住民の生活に強い影響を及ぼすことは間違いないので、人々の関心は非常に強いものであることが、地元にいると感じられました。


投票から一夜明けた10月2日朝、地方自治政府庁前に10社以上の報道陣

投票から一夜明けた10月2日朝、地方自治政府庁前に10社以上の報道陣

 投票日前日と投票日、界わいの騒音が昼夜問わず家の中にいても聞こえて眠れなかったのですが、投票から一夜明けた朝は何事もなかったように、静かでした。広場で報道陣が朝のニュースの中継をしていただけです。

 私は、この静かな朝の中で、実はすぐそばに和平があるに違いないと感じました。


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