ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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 日本が冬真っただ中の2月、ブラジルは真夏。夏といえばカーニバル。毎年2月頃、世界中で知られる豪華絢爛(けんらん)なリオのカーニバルをはじめ、全国各地で大小さまざまなカーニバルのパーティーが繰り広げられます。

 夏祭りといえるカーニバルに対し、冬祭りと言えるのがフェスタ・ジュニーナです。ブラジルでは冬の6月から7月にかけ、カーニバルほどの騒ぎではありませんが、あちらこちらで飲んで踊って寒さを吹き飛ばすホットなパーティーが開催されます。


 フェスタ・ジュニーナの醍醐味(だいごみ)は、トウモロコシ、ピーナッツ、ココナッツなどをベースとしたさまざまなお菓子類。あとは寒い冬でも体を芯から温めるケントンやビーニョ・ケンチといった飲料です。
 
 ケントンは、ピンガ(サトウキビの蒸留酒)にショウガや砂糖を加えて温めたもの。ビーニョ・ケンチはいわゆるホットワインで、リンゴなどのフルーツやシナモン、クローブなどのスパイスが加えられます。どれも大きな鍋ややかんでたくさん煮立てられ、たくさんの人に振る舞えるように準備されます。


 飲んで食べて体が温まった頃、今度はどこからともなく声が掛かります。フェスタ・ジュニーナでおなじみの音楽が聞こえたかと思うと、皆で手をつなぎクアドリーリャというダンスが始まります。

 踊るだけのときもあれば、踊りの前に、毎年集まった人の中から花嫁と花婿役が選ばれ、「キス、キス!」とはやしたてられる2人を中心に踊りがさらに盛り上がるようなスタイルもあります。踊り終わる頃、花嫁が持つブーケを取った人にはハッピーが訪れるそうです。


 学校や幼稚園、地域コミュニティーや友人と集まって、どこともなくあちらこちらで開催されているフェスタ・ジュニーナ。

 ブラジルの子どもたちは7月に1カ月ほどの冬休みになりますが、その前の締めくくりのイベントとも言える冬の楽しみがフェスタ・ジュニーナです。



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