ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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ブラジルで販売されているハペ(Rapé)

ブラジルで販売されているハペ(Rapé)

 不快な鼻詰まりに悩む人はブラジルでも少なくありません。

 耳鼻科に通う、薬局の薬に頼る、自然治癒に期待するなど、日本でもおなじみの治療法以外に、ブラジルで密かに愛用する人がいるのが「ハペ(Rapé)」と呼ばれる嗅ぎ煙草です。


インブラーナ、タバコ、シナモン、クローヴの粉も加えられたハペ(Rapé)

インブラーナ、タバコ、シナモン、クローヴの粉も加えられたハペ(Rapé)

 購入できる身近な場所はタバコ専門店。葉巻や刻みタバコなど、愛好家向けのバラエティー豊かなタバコを専門に販売する店は、街中や空港、長距離バスターミナルでも見かけられます。

 身近な一般商店のどこでも置いているわけでなく、サイズも小さいため、ブラジルに暮らしていてもハペを知らない人もいます。

 ブラジル奥地で暮らす人が鼻づまりに悩んでいた時、ふと立ち寄った店でハペを勧められ、使用すると確かに鼻がスースーと通り出し、喜んで日本のお土産にたくさん購入したという話も聞いたことがあります。


ハペ(Rapé)が販売されているタバコ専門店

ハペ(Rapé)が販売されているタバコ専門店

 メンソレータムのような小さな缶に入った粉状の商品は5gで1レアルから3レアル(現在の為替で35円から100円)ほど。薬に比べれば断然安い価格です。

 ハペはインディオが薬として使用していた伝統があったそうで、1493年にコロンブスが新大陸に到着した時にその存在が知られ、すぐにヨーロッパでもタバコ工場で生産されるようになったとのことです。

 植物から作られるハペの粉末に、インブラーナ、タバコ、シナモン、クローヴの粉を混ぜたような商品もあります。

 少量の粉を手に取って吸い込むだけですが、鼻の孔に吹き込む専用の容器も販売されています。

 薬と同じで依存性もあるようですが、調子の悪い時にだけ使用していれば特に副作用も見られない、中南米伝統の自然薬と言えそうです。ただし、18歳未満は使用禁止とされています。


ハペ(Rapé)を鼻の孔に吹き込む専用容器

ハペ(Rapé)を鼻の孔に吹き込む専用容器


ハペ(Rapé)が販売されているタバコ専門店の陳列棚

ハペ(Rapé)が販売されているタバコ専門店の陳列棚


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