大統領へ対する、シアトル発のさまざまな抗議
2017.02.14 up
就任日の翌日、シアトルの中心地で行われた抗議デモの様子。写真手前の看板はトランプを人種差別者、性差別者と糾弾しています
大統領令を次々と出して、アメリカ社会を混乱させているトランプ政権。それに立ち向かうのは市民による抗議デモだけではありません。シアトルを代表する企業や司法も次々と立ち上がっています!
就任前から続く抗議デモ。就任翌日に行われたWomen’s Marchはシアトルでも17万5000人が参加する大規模集会となりましたし、イスラム圏7カ国からの米国への移民や渡航を一時禁止した大統領令の後には、シアトルの空港でもたくさんの人が抗議の声を挙げました。司法長官代理がこの大統領令を違憲としたのに続き、シアトルがあるワシントン州の連邦地裁が一時差し止めの仮処分を出しました。2/9にカリフォルニア州の連邦控訴裁判所がトランプ政権の申し立てを退けたことから、現在も入国制限は解除されていますが、ワ州がまず訴えを起こしたことで、シアトル市民の中には「よくやってくれた!」の声が少なくなく、地元企業であるアマゾンやオンライン旅行会社のエクスペディアも支持を表明しています。
また、大統領の娘が経営しているファッションブランドの取り扱いを中止にしたのも、シアトルに拠点を置く高級デパート、ノードストローム。大統領は娘を思う父としての心情からか、ツイッターでこのデパートへの文句をぶちまけましたが、企業の判断理由は「販売実績に基づいたもの」。それが正論だとしても、大統領への逆風を手助けしていることに変わりはないでしょう。そしてスターバックスも移民を1万人雇用する計画を打ち出しています。
「4年間、このまま我慢しなくてはならないのか」「デモやさまざまな抗議運動だけで、自分たちの反対意見が大統領に届くのか」との不安な声もあふれていますが、多様性を守るために市民・企業・司法が一丸となったシアトルの心意気に心が晴れる気分です。
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