台湾

台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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国旗掲揚前

国旗掲揚前

 バスを待っている間に、総統府前の特設ステージには蔡英文(ツァイ・インウェン)総統と陳建仁(チェン・ジェンレン)副総統らが登壇し、新年を告げる国旗掲揚が行われました。

 


国旗掲揚時の様子

国旗掲揚時の様子

 今回は遠くからでしたが、それでも漂う神々しさは変わらず。
 どこから見ても、何回見てもいいものです。

 過去2回の例では、この後総統のスピーチになりますが、今回は取りやめ。過去2回の経験で、実際、聞いてない方が多くいることが分かっているので、この判断は適切だったように思います。
 前日の12月31日に報道陣を集めスピーチを発表し、当日は政治色が一切ない音楽会となりました。


最後のバスをお見送り

最後のバスをお見送り

 国旗掲揚も終わり、最後のバスも到着。
 中にはそのまま会場に残った父兄の方もいたそうですが、これで全員学校へ戻りました。

 今回は、台北市立中山女子高級中學と協力して、その様子を取材しました。
 学校関係者、特にPTAの高2部門の副会長で樂旗隊(マーチングバンド、カラーガード)父兄後援会の羅碧霞団長には、大変お世話になりました。
 皆様には、この場を借りてお礼申し上げます。

 そして、短い練習時間で高校時代を思い出し、後輩たちとともに新年を彩る音楽会に参加したOGの皆さん、お疲れ様でした。


過去2回の撮影位置より

過去2回の撮影位置より

 バスを見送ってから、改めて会場に入り直し、ステージを目指しました。

 今回の最大の特徴は、ステージの近くに行ける代わりに、検査が厳格になったこと。過去2回はステージと観客の間に軍校の学生が間に入ることで、距離ができ、警備を特別厳重にする必要がなく、金属探知機が実質お飾り状態になっていましたが、今回は別でした。


一時預かりとなった、傘や自撮り棒など

一時預かりとなった、傘や自撮り棒など

 そのため、傘や自撮り棒といったものは、このような形で預けなければならず、困った方も多くいたようです。総統の間近に近づけることができる以上、仕方がないことですが、慣れていない方には窮屈だったに違いありません。

 また、会場内では、政治的色合いが強いメッセージボードやそれを匂わすようなものもすぐに止めさせていました。

 報道では、そうしたことを指して「新年を祝う気分がしない升旗音楽会だった」としていましたが、政治のことを忘れ、純粋に音楽やダンスを楽しみ、新年を祝う場をしっかり作り上げ、過去2回よりも開放感がある会場にした総統府の努力は見事でした。
 政治的運動が活発な場所柄で大変だったと思いますが、そうしたものにうんざりしている方にとっては、政治色を一切排除した光景は新鮮に映ったのではないでしょうか。

 同時に、これは蔡英文総統からの「みんな、変わらなきゃ!」という一般市民へのメッセージのようにも見えました。


 次回へつづく


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