ブラジル

ブラジル:サンパウロ

日下野 良武(くさかの よしたけ)

◎職業;ジャーナリスト、ブラジル文化研究家
◎居住都市;サンパウロ市(ブラジル国)

前の月へ

2024.4

次の月へ
S M T W T F S
 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30     

オープンしたジャパン・ハウスの入り口付近

オープンしたジャパン・ハウスの入り口付近

 世界初の日本の海外広報拠点「ジャパン・ハウス」(JH)がサンパウロ市にオープンした。4月30日の両国要人によるテープカット、5月2日の共同記者会見、4日の日系社会団体代表招待に続き、6日から一般公開されている。


オープンしたジャパン・ハウスの入り口付近

オープンしたジャパン・ハウスの入り口付近

 オープニングセレモニーではテメル大統領、サンパウロ州知事、サンパウロ市長が姿を見せ、ブラジル側の関心の高さがうかがえた。同大統領は「日本人の勤勉や奥ゆかしさ、礼儀正しさがここに凝縮されている」と述べ、日本側からは麻生太郎副総理が「知らなかった日本の魅力に触れてもらいたい」とあいさつした。


日本人の生活や文化を伝える展示品

日本人の生活や文化を伝える展示品

 会館は3階建てで、日系企業の事務所が多いパウリスタ大通りに面しており、檜の木を組み合わせた塀の中にある。今回の展示品は日本人の生活や文化に不可欠の「竹」が中心。箸、箱、竹とんぼ、笛、ざるなどが目に付く。「今後は日本料理や日本酒の販売にも力を注ぐ」(関係者)ようだ。


 当国には約180万人の日系人が住み、日本文化の紹介に努めてきた。その中で、JHはブラジル人にどのように受け止められるのだろうか。政府広報誌には「日本の正しい姿、多様な魅力、親日派・知日派の育成と拡大」と抽象的な言葉で飾られていて、将来のイベント内容が明示されていない。


 会館入り口の木塀の製作に携わった株式会社中島工務店(岐阜県中津川市)の中島紀于(のりお)社長は「感慨無量です。完成して喜びもひとしお。ここが新しい日伯交流の場になれば…」と語った。幅36メートルの塀は格子状に組み上げられ、釘や接着剤が使われていない。
 非日系人で日系企業勤務のルイス・オリベイラさん(33)は「すべてが精巧で一見の価値がある。それを通して国民が日本人の心に近づいてほしい」という。
 サンパウロに引き続き、今年中にロンドンとロスアンゼルスでも開館予定だ。各国の市民がJHに足を運んでくれるよう望みたい。


レポーター「日下野 良武」の最近の記事

「ブラジル」の他の記事

タグ:サンパウロ

  • 1186 ビュー
  • 0 コメント

0 - Comments

Add your comments

サイト内検索

Name(required)

Mail(will not be published)

Website

Archives