ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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カフェ・ファゼンダ・アリアンサ社の『ドリップ・コーヒー』

カフェ・ファゼンダ・アリアンサ社の『ドリップ・コーヒー』

 コロナ禍による外出自粛の生活が続くサンパウロ。家での楽しみがコーヒーという人も身近な人々の間で聞きます。

 ブラジルはコーヒー豆の生産高世界第1位ですが、その飲み方は、布ドリップか紙ドリップ、鍋で煮出すなど、家庭ではオーソドックスです。カフェテリアもあり、ネスプレッソマシン、コーヒーメーカーなど、様々なコーヒーの飲み方も親しまれていますが、海外からの飲み方のアイデアが後発で導入されていると言えます。

 そしてまた一つ、海外からの飲み方が到来。カップオンタイプのドリップバッグです。


カフェ・ファゼンダ・アリアンサ社の『ドリップ・コーヒー』

カフェ・ファゼンダ・アリアンサ社の『ドリップ・コーヒー』

 1袋ずつに個包装され、コップにかけられる紙ドリップにコーヒーの粉が入ったドリップバッグ。日本では10年以上前からおなじみの商品ですが、ブラジルではまだ珍しいものです。

 この商品を10月末に新発売したのがブラジルのカフェ・ファゼンダ・アリアンサ社(石川レナト代表)です。商品名は『ドリップ・コーヒー』。【サイト】https://cafefazendaalianca.com.br/


カフェ・ファゼンダ・アリアンサ社の『ドリップ・コーヒー』

カフェ・ファゼンダ・アリアンサ社の『ドリップ・コーヒー』

 石川代表はサンパウロ州のモジアナ地方、ミナスジェライス州との州境に近い町で1996年からコーヒー農園を経営しています。10年以上おいしいコーヒーを栽培するために試行錯誤を重ねた末、自社ブランドの商品を販売するようになりました。
 
 「現在、コーヒービジネスは生産現場から消費者に届くまでのストーリーが重視されます。そして、次々と新しい飲み方を提案していく必要もあります」
と、ブラジルではまだ珍しいドリップバッグの商品を新発売することに踏み切りました。

 「ドリップバッグ自体はブラジルで製造する技術がなく輸入品を使用しています」
と説明する石川さん。これまで焙煎されたコーヒー豆と粉、カプセルタイプの商品をブラジル国内ではオンラインで販売してきましたが、10月からはドリップバッグも加わりました。10袋入り(100g)で21.9レアル〈430円〉。プレゼント用やいつもと違うコーヒーを求めて、以前から同社のコーヒーを購入している人々には既に好評を得ています。


「ファゼンダ・アリアンサ」農園で収穫されたコーヒー豆を乾かしている現場に立つ石川代表

「ファゼンダ・アリアンサ」農園で収穫されたコーヒー豆を乾かしている現場に立つ石川代表

 カフェ・ファゼンダ・アリアンサ社のコーヒー農園は、良質のコーヒーの生産地帯として知られる地域に位置します。ブラジル・スペシャリティー・コーヒーのグループに認められた農園の一つで、現在は350ヘクタールの土地で植え付けから収穫まで機械化されて生産されています。味に厳しい日本、イタリア、イギリス、ブルガリアにも輸出されています。

 コロナ禍でも、ブラジルの主要産業であるコーヒービジネスの現場は止まっていません。


カフェ・ファゼンダ・アリアンサ社のコーヒー農園

カフェ・ファゼンダ・アリアンサ社のコーヒー農園


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