真夏の雪降るボックスの正体は…
2021.12.16 up
せっけん水を噴霧した雪が噴き出している箱
南半球のブラジル、恒例の真夏のクリスマス。パンデミックまでは、サンパウロ市内の目抜き通りであるパウリスタ大通りでは、ビルに施された華やかなイルミネーションや装飾が、クリスマスの雰囲気を盛り上げていました。
しかし、今年はコロナ禍と不景気のあおりを受けて、例年の大掛かりな装飾やイルミネーションは控えめになっています。
その代わりに、新しい趣向のクリスマス装飾が登場しています。大通り沿いのメトロのコンソラソン駅とトリアノン・マスピ駅の間には、クリスマスのプレゼントを思わせる、赤いリボンのついた大きな箱状の置物がいくつか設置され、上部にはサンタクロースの帽子をかぶったクマの人形が置かれています。
箱状といっても中は空洞で、通り抜けができ、周囲は電飾ライトでおおわれています。
「雪のショー」を目玉にしたパウリスタ大通りの置物
突如設置されたこの箱状の置物だけだと、通行の邪魔にすら思われるのですが、看板の説明を読むと、「雪のショー」があると示されています。
12月3~27日の午後6~11時半の30分間隔で、箱状の置物の上部に設置された黄色い置物から、雪が降り出すのが醍醐味です。
午後6時に訪れると、確かに上部の黄色い箱からパウダースノー状の雪が舞い始めました。
せっけん水を噴霧した雪が噴き出している箱
しかし、12月は暑い日だと日中が30度前後になるサンパウロ。残念ながら、パウダースノーを維持できる気温ではありません。雪に見えたのは、原料はせっけん水のようで、それを噴霧させているようでした。横にはせっけん水の入ったタンクが置かれています。
雪に当たると少しべたつき、シャボン玉のように上空に上がっていくものもあります。
真夏にクリスマスを迎えるブラジルでも、北半球のロマンチックな雪景色へのあこがれはあります。そのような思いと、引き続き変異株のニュースなどで先が見えにくいコロナ感染の話題を忘れさせてくれる、少し笑いが噴き出すブラジルらしいクリスマス模様の一端です。
「雪のショー」を目玉にしたパウリスタ大通りの置物
「雪のショー」を目玉にしたパウリスタ大通りの置物
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