ブラジルの価格は10倍!625グラムのピタブレッドがカタールでは1リヤル
2024.01.28 up
カタールのスーパーで販売されているピタブレッド
一昨年はサッカーのワールドカップ、2024年1月からは1カ月近く、日本も出場するアジアカップで盛り上がるカタール。カタールは、石油とガスによる裕福な国、サッカー、最近ではハマスの幹部が暮らしているなど、その実態は雲をつかむようなニュースばかりが流れてきます。
昨年9月末にカタールを12日ほど訪問した時、最も驚いた事実は、同国の住民の9割が外国人労働者であるということでした。そして、約1割のカタール人の大学新卒のエンジニアの月給が約150万円ほどというのに対して、各国家間の契約により、外国人労働者の1カ月の最低賃金は平均4~6万円(ただし、食費や住居費、交通費は補助されている)という日本社会からは想像しにくい独特な社会システムが成立しているということでした。
一体、一般の住民はどのような生活をしているのだろうか、と疑問に思う中、カタールに住む人なら最初に挙げるカタールを代表する事柄が、中東地域の主食であるピタブレッドの価格が625グラム1カタール・リヤル(約40円)に統制されて10年以上変化していないということです。
カタールのスーパーで325グラム1リヤルで販売されるピタブレッド
カタールでは一袋5枚入りか10枚入り625グラムで販売されているピタブレッドですが、ブラジルでも中東のシリアやレバノンを中心にアラブ地域から移民してきた人々が暮らしているため、特にサンパウロでは身近なスーパーでピタブレッドが販売されています。
驚くのはそのパンの価格差です。ブラジルでは650グラムが平均15レアル(約450円)ほどです。カタールとブラジルの価格差は約10倍です。その食べた時の味も、カタールの方が基本の小麦の素材の良さを感じるおいしさでした。
ブラジルで650グラム15レアルで販売されるピタブレッド
ピタブレッドは確かにブラジル人全体が食べる国民食ではありません。また、ブラジルでは輸入に頼ることの多い小麦粉価格は、高騰しています。
しかし、世界最高クラスの裕福なカタールでありながら、ブラジルの10分の一の価格でピタブレッドを購入できたことには驚きました。
その背景には、「パンと水があれば何とか生き延びられる」というカタールの基本の考え方が反映されているということです。
外国人労働者は決して高給取りばかりの国ではありませんが、カタールに暮らす住民が、最低限健康に生きられるために食の安全に関しては守られているなあという、裕福な国であるからこその余裕を感じる食料品の小売販売の風景が垣間見られました。
カタールのスーパーで販売されているピタブレッド
ピタブレッドを利用して作られるサンドイッチ、シャワルマ
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