ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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メトロの構内に設置されたレントブレラ社の傘を提供する機械

メトロの構内に設置されたレントブレラ社の傘を提供する機械

 ブラジル発のスタートアップ企業で傘のシェアリングサービスを行うレントブレラ(Rentbrella)がさらに身近になっています。

 2019年以降、レントブレラ社は傘をレンタルする機械を製造し、商業ビル、ショッピングモール、企業に設置してきました。

サービスの仕組みは、機械に個人データを入力して傘を借り、24時間以内に返せば無料、24時間より1日超過すれば2レアル、さらに1日超過すれば2レアル、借りてから3日以降経過しても返さない場合は、34レアルを支払う必要があり、料金は自動引き落としのシステムになっています。

 シェアサービスですが、これまで傘の破損率もほぼゼロということです。


メトロの構内に設置されたレントブレラ社の傘を提供する機械

メトロの構内に設置されたレントブレラ社の傘を提供する機械

 レントブレラが立ち上げられたのは、特にブラジルの夏場には夕立がよく降りますが、天気予報を見ずに傘を持たずに出かけることがあります。帰路で傘がないために1時間以上足止めせざるを得ない空模様のこともあります。そのような問題を少しでも解決するために同社は立ち上げられました。

 創設者が傘のシェアリングを思いついたのは、「自転車ですら共有されているのに!?」ということだったそうです。


傘の使用料の説明

傘の使用料の説明

 昨年10月には合計で7 万本近い傘が提供され、サンパウロ大都市圏だけで約4万本、さらにサンパウロ市内のメトロのプラットホームに7000本の傘がサービスされるというニュースが流れました。

 実際に、多くの人が利用するメトロの構内でも、レントブレラの機械がいつも目に付くようになりました。

 現在は海外にも同社のサービスは広がり、ニューヨークのような大都市などに1000以上の主要ポイントでサービスが提供されているとのことで、今後の広がりがまだ注目されます。
 
 同社は持続可能性のビジネスでもあるように、提供される傘の生地には、エコバッグ、ケース、バックパックなどにも使用されている、ペットボトルをリサイクルした原料を使用しているとのことです。


傘を借りるために個人データを入力する画面

傘を借りるために個人データを入力する画面



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