ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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「MOMU」のオーナーのアマル・シンギ・エールさんとアヌーシャさん

「MOMU」のオーナーのアマル・シンギ・エールさんとアヌーシャさん

 世界各国からの移住者とその子孫の暮らすサンパウロは、世界中に起源をもつ料理に出会うことができます。日本食はもちろん中華や韓国、イタリアンやポルトガルなど西欧料理、中東のアラブ料理やアフリカ料理など、興味の尽きない食文化が町中に自然と溶け込んでいます。

 日本やアジア諸国と比べて比較的少ないのがインド料理など南アジア地域の食文化です。中でも、日本や韓国など東アジアから東南アジア、そして中東にかけては外国人労働者として存在感の高いネパール人はごく少数しか暮らしていないため、その料理の存在感もほとんどありませんでした。

 その状況に変化をもたらした夫婦がネパール人ご夫婦のアマール・シンギ・アレさんとアヌーシャさんです。約2年前にネパール料理を代表するモモの店「MOMU(モム)」をオープンし、それが人気となり、先週、新たな店舗に移動して再オープンしました。


「MOMU」の蒸しモモ

「MOMU」の蒸しモモ

 モモはネパールに旅行した日本人などにはファンも多いほんのりスパイスのきいたギョウザの一種です。日本の餃子と同じ形もありますが、ミニ肉まんのような形の方がネパールのモモというイメージです。

 日本の餃子との大きな違いはそのタレです。ごまペーストが含まれたほんのりスパイシーで滋養強壮の高そうなタレが万国共通で好まれる味わいです。

 そんなモモをモモだけに特化して販売し始めたのが「MOMU」です。ファーストフード感覚で食べられ、メニューは蒸し、焼き、揚げ、チリ(チリソースで絡めたタイプ)の中から具材は牛肉、豚肉、鶏肉、シメジ、大豆ミートから選べます。


「MOMU」の店舗前

「MOMU」の店舗前

 オーナーのアマル・シンギ・エールさんとアヌーシャさんはネパールのタナフン郡生まれです。 彼らはネパールのホテルやレストランで働き、同国の政情不安と低迷する経済を逃れて最初にジョージアに移住してレストランを経営し、2015年からサンパウロに移住しました。 ネパールでは日本語を学んだこともあるという仲の良いご夫婦です。

 「MOMU」をオープンする前は、パンデミック期間中も別の店舗でネパール料理由来のヘルシーフードのデリバリーなどを行っていましたが、約2年前にピニェイロス地区に「MOMU」をオープンしました。


ネパールでも珍しいピンク色の皮のモモ

ネパールでも珍しいピンク色の皮のモモ

 前回の「MOMU」の店舗の時は、ネパールでも見かけることのないビーツを練り込んだピンク色の皮のモモも販売していました。ポットに入れて上からソースをかけて歩きながらでも食べられ、文字通りファーストフード感覚がブラジルの若者に人気を博しました。
 
 ネパールではおなじみのモモのメニューのバラエティをさらに増やすため、ジョルモモというスープに浸したモモも追加される予定です。

 ファーストフード感覚で食べられながらヘルシーにいただけるネパールの軽食が、サンパウロの町に新たな彩を添えています。
【MOMUのインスタグラム】
https://www.instagram.com/momu_luv/?igsh=YzljYTk1ODg3Zg%3D%3D


「MOMU」のメニュー

「MOMU」のメニュー


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