
村の若者が総出で結婚式会場作り
「行列が出発する時、村のお年寄りたちが周りを取り巻いて親族の代わりを務めてくれた。予めそれぞれの役割が決まっていたようだ。このとき、この村、このコミュニティーに加えてもらったのだなと実感し熱いものがこみ上げてきた。(後略)」(筆者の日記から)

女性たちは料理の仕度
私自身、2年前、タイ人と結婚しました。文中の行列とは、花嫁の実家に輿入れする際の、花婿の行列のことです。タイの伝統的な農村では、大体が嫁をもらうのではなく婿に入るのです。

時には100人近い行列に・・・
行列は、クローン・ヤオと呼ばれる長い太鼓を中心にした音楽隊を背景に、数10人から100人単位の隊列になることもあります。

踊りながら歌いながら花嫁の家を目指します
そこには通常、花婿の親族が付き添いますが、嫁の村に筆者の実の親兄弟はいません。
ところが、冒頭に記したように、行列が出発する時、すぐに村のお年寄りたちが周りを取り囲み、「私があなたの父親だからね」「私が母親よ」と口々に云っては親族の代わりを名乗りでてくれました。
老人たちが周りを固め、さらにその周りを、文字通り老若男女が踊りながら花婿行列は進みます。それぞれの役割を演じながら…。
このとき、20年もタイにいて、初めてタイの社会に受け入れてもらった、という気がしました。
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