スウェーデン

スウェーデン:ウメオ

山本 グィスラソン 由佳(やまもと ぐぃすらそん ゆか)

職業:音楽関係
居住都市:ウメオ(スウェーデン)

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食後すぐにコーヒーやお茶を飲むと、コーヒーやお茶に含まれるタンニン(カテキンの一種)が鉄分の吸収を阻害してしまい鉄欠乏性貧血の原因になるので、出来れば食後30分ぐらいは空けて飲んだほうがよい、皆さんもこの雑学を聞いたことがある方がいらっしゃるのではないでしょうか。

しかしスウェーデンではこの雑学は一般に知られていないようです。
食後にコーヒーを飲むのが習慣となっているスウェーデン人、私もスウェーデンで暮らすようになってからは日常茶飯事となっています。しかし食後のコーヒーを止めようという動きは全くありません。

コーヒーの健康に対する影響については、色々な研究がされていますが、カフェインは体に良いか悪いか、胃腸への影響、良いという意見、悪いという意見の両方があり、まさに様々です。
その中で、コーヒーは体に良くないという考えを支持する人がコーヒーを飲むこと自体を避けるということはよくあることですが、食後のコーヒーが貧血の原因になる、と思っている人は非常に少ないようです。

ちなみにタンニンによって吸収が阻害されると言われている鉄分は「非ヘム鉄」と言われるもの、主にほうれん草や大豆など植物性食品に含まれる鉄分です。
体内への吸収率もレバーなどの肉類に含まれる「ヘム鉄」に比べると非常に低いことから、おおらかなスウェーデン人は医療関係者も非ヘム鉄で鉄分を摂ることは考えないのか、あまり気にしないがために研究が進んでいないのかもしれません。



私自身が献血者で血液センターに行くことも多いので、日本でヘモグロビン不足のため献血できない若い女性が多いことを直に観察してきていますが、スウェーデンでは若い女性の貧血はそれ程多くないようで、健康食品の宣伝でも貧血予防に…という言葉はあまり聞く事がありません。
薬局にある鉄のサプリメントは、主なターゲットは妊婦のようです。

スウェーデン人の若い女性は、日本のように40キロを目指すような極端なダイエット志向がないことが貧血が少ない大きな理由とも思えます。
多くの人が理想とするのは標準体重、元々痩せているのに更に痩せようとダイエットする人は少ないようです。ジムに通ったり、脂肪摂取を減らすダイエットはありますが、日本のような単品ダイエットなどは聞いたことがありません。




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