笑顔で断るのが価格交渉の秘訣? −ショッピング・イン・ザ・マーケット。
2013.10.08 up
大体フットボールコート一面くらいの大きさです。
野菜、魚、肉、お米、塩、砂糖、鍋、お玉、食器、下着、帽子、ハンカチ、はさみ、マニキュア、アクセサリー、石鹸、洗濯洗剤…。
これらがウガンダ国内のマーケットでは青空のもと売られています。
主なおかずの材料、「豆」のコーナー。量り売りが基本です。
一歩マーケットに足を踏み入れると、そこは人の波・波・波…。スリに気をつけ鞄をしっかり前に抱き、人をかき分け、前に進まなければなりません。
トマトのコーナー。雨季は4個で500シリング(約20円)ほど。
「カスタマー、カリブ! (直訳:お客さん、ようこそ! つまり、いらっしゃい!という意味)」と威勢よく売り子のおばちゃまに声をかけられ、買い物交渉が始まります。
ほとんどのものが地面に直置きです。
トミィ:「いくら?」
おばちゃま:「4つで1,000シリング!」
トミィ:「えー、それは高い!ムンドゥプライス(白人価格)でしょ?」
おばちゃま:「ははは…違うよ、この時期は高いんだ」
トミィ:「4つで500にしてよ」
おばちゃま:「うーん…」
トミィ:「わかった、じゃ、他のとこで買うね、さよなら(ニッコリ)」
おばちゃま:「待って、待って!600でどう?」
トミィ:「500!(ニヤリ)」
おばちゃま:「分かった、500でいいよ」
こんな会話(交渉)が日常茶飯事です。
「色が白い人種=金持ち」…こんな思考回路の彼女たちは日々何円かでも多くもらおうと仕掛けてくるのです。大体2倍の値段で持ちかけて来るのが常です。
もちろん日本円に換算すると値切るのが申し訳ないほど小さな額ですが、“教育上”、これは必須なわけなのです。
それでも、正直な人もたくさんいますし、仲良くなるとだますのをやめる人もいます。トミィも最近は地元言語で交渉できるようになったので、だまされることがほとんどなくなりました。
売れてるお店はスコールの時間も忙しい…彼らはお洗濯中。
最初はどこも同じに見えていたお店も、慣れてくると正直な人が経営するお店は繁盛していることがはっきりと分かります。とくに雨の時は違いが歴然。忙しいお店は来客の途切れた合間に汚れた雑巾や計量カップなどを洗い、在庫が減った袋入りの砂糖、お米などの小分け・陳列…と忙しく動き続けているんです。
外国人として暮らしていると特に、地元の人の正直さや誠実さは本当にありがたく感じるものです。「笑顔で“戦う”毎日がいつか終わりますように…」と願わずにはいられません。
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タグ:ウガンダ、生活
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3 - Comments
かなやより:
2013 年 10 月 08 日 17:01:59
海外のマーケットにはエネルギッシュというイメージがありますが、ウガンダもそのようですね。「正直な人が経営するお店は繁盛」という一文が印象に残りました。商売の基本は誠実さ。私もそう信じています。
いとうより:
2013 年 10 月 08 日 20:58:14
いとうです。
いわゆる、その交渉の過程がいいんだ、という話もありますが、
私もやっぱり「正直者」の店がいいと思ってしまいます。
すでに現地の言葉で交渉できるのは、すばらしいです!
トミィより:
2013 年 10 月 27 日 17:57:30
かなやさま:コメント,ありがとうございます。お返事が大変遅くなり,失礼致しました。正直な人…本当にありがたい存在です。ちなみにチラシやCMなどの影響力がほとんどない(新聞やテレビが一般家庭に浸透していないので)この国では「口コミ」が一番の広告です。
地元人の友人などが増えて,この「口コミ」をキャッチできるようになると,かなり買い物は楽になります。…が,流通の悪いこの国では,繁盛している店での「品切れ」もしばしば…。その日に必要な物だと結局高くても他の店に行って交渉しなければならず…。というのが現実でもあります。慣れてしまいましたが,買い物は「骨の折れる」ことの一つです。
いとうさま:大変ごぶさたしてしまいました…。「交渉」…個人の性格や経験値にもよりますが,日本人はできれば避けたいのではないかと思います。実は地元のスーパーマーケットと呼ばれるお店に行けば,値札が各商品についていて,だまされる心配はないんです。…が,基本的に価格が市場の1.5倍ですし,生鮮品は売っていないので用事が一度では終わらず…という感じです。現地語はとても難しいのですが,「無駄な出費は抑えたい!」という主婦の根性(?)をモチベーションに数字,断り文句を中心に(笑),日々勉強中といったところです。
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