工芸品職人の高齢化―ウガンダでも。
2014.08.01 up
一つ5,000ウガンダシリング(約200円)。
ここで見慣れた風景の一つに、木陰でおしゃべりをしながら工芸品を作るお年寄りたちの姿があります。
天気のいい日は一日中、大きな木に日陰を得て、せっせと手と口を動かし、マットやバスケットを作っているようです。
この間も80代のかご職人のおばあちゃんに会いました。
目が合ってあいさつをしたら「寄って見て行きなよ」とのオファーが。
トミィ:「これは何?」
マダム:「ココナッツの葉で作ったかごだよ」
トミィ:「何に使うの?」
マダム:「豆やお米を選り分けるのに使うんだよ。昔は赤ん坊の日傘にも使ってたんだけどね。ところであんたこれ持ってるのかい?買っていきなさいよ」
トミィ:「そうね。でも違う形がいいな、タオルとか入れるためのかご作れる?」
マダム:「もちろん」
トミィ:「ありがとう!来週取りに来るね」
マダム:「ところであんた、興味あるなら習わないかい?今の若い人はこういうのに興味がないんだよ。どう?」
トミィ:「うーん、考えとくね~」
ココナツの葉を割いて編んでいくそうです。
こんな会話は初めてではありません。たいていのおばあちゃん職人さんはこんなオファーをしてきます。
同世代の友人に聞くとそれは本当のことだとか。プラスチック製品が好まれ、こういうかごを買う若者が減っている上、時間と手間の割に安い工賃の工芸品作りは若い世代には敬遠されるのだとか。
どこか、い草のような「日本の香り」がする新品のバスケット(注文後一週間でゲットしました)を眺めつつ、美しく味のある工芸品が日本でもここでも、世界中で絶えぬよう、思わず願ってしまったのでした。
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タグ:ウガンダ、カルチャー
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