在台外国人のために 日系ホテルが企画した在台外国人向け料金プラン(2)
2022.01.10 up
浴室
ホテルグレイスリー台北の最大の特徴は浴室、トイレが分かれていること。部屋によってはトイレと洗面台も分かれているところもあるので、日本の家屋の延長で滞在したい人たちに合っているように感じました。
浴室にはバスチェアと湯おけ、日本製の入浴剤もあり、日本の家屋や銭湯での入浴体験、小さい子ども連れの方は一緒にお風呂遊びもできるくらいの環境が作られている感じでした。浴槽もシャワーを利用する人を想定し、底面には滑り止めが施されていました。
浴室を見ただけで、あちこちに細やかな気遣いがなされていて、それだけで日本にいるような気分を味わえました。
独立した洗面台
お部屋によっては、日本で見かける引き戸で空間ごとに仕切られているところもあるので、新型コロナウイルスの感染拡大でなかなか帰国が実現せず、ホームシック気味になっている在台日本人だけでなく、*日本旅行に飢え「日本ロス」に苦しむ台湾の人たちにとっても「日本」を感じる場として機能するのではないかと思いました。
*実際、台湾人のお客さんからそのような声があったということでした
3階にあるコインランドリー
3階には、長期滞在者を想定したコインランドリー室があり、製氷機、給湯機と合わせて設置されていました。ここはルームキーのカードで開ける仕組みになっていて、盗難対策の配慮がされています。
写真の洗濯機と乾燥機を見た時、以前日本のコインランドリーで見かけたものと同じで、台湾では数年前に高雄市内のホテルで似たようなものを見かけた記憶があるくらいだったので、懐かしく感じました。
現在未使用のレストラン
9月14日に開業したホテルグレイスリー台北ですが、当初は5月ごろ開業する予定でした。行政側の審査に加え、新型コロナウイルスの感染拡大が影響し、開業が遅れた格好になりました。
5月の感染拡大後、スタッフたちをリモートとオフィスと分散して出勤させることを余儀なくされ、本当の意味でのフル稼働が難しくなり、その影響は今も続いています。
私自身、感染拡大の影響を大きく感じさせられたのが、4枚目と5枚目の写真です。
上の写真は、本来なら開業と同時に営業をはじめ、宿泊客に朝食ビュッフェなどを提供し、料理の香りで満ちあふれているはずのレストランです。新型コロナウイルスの感染拡大で、当初想定していた集客が難しくなったことで、現時点でも開業の目処が立たない状況にあります。お客さんの中には、朝食がない(注:近所のモスバーガーで引換可能な朝食券がつく料金プランがあります)ことをスタッフの方に愚痴る人もいるようで、その辺りの心苦しさが閑散とした雰囲気の中に出ていました。
1階のエレベーターホールにあるカート
上の写真のカートは、空港にあるタイプと同じもので、大きい荷物でホテルを訪れたお客さんのために用意したのが容易に想像できるものです。しかし、使われている形跡がほとんどありませんでした。
こちらも、本来なら多くのお客さんの荷物を運ぶために忙しく使われているはずのもので、このような形で置かれたままになっていることに現状の厳しさがうかがえました。
チェックアウト後、荷物を引き取りに行った際、エレベーターで液体タンクを背にした人を見かけました。おそらくタンクの中は消毒液で、客室と通路の消毒のために来ている業者さんなのでは…と思いました。本来なら特殊な事情がない限り不要なものですが、今の状況下ではどうしても必要なもので、苦悩が伝わってくるような思いで見ていました。
今回紹介した「在台外国人向け 五倍券もらえなかった皆様向けプラン」は、振興五倍券の有効期限の4月30日まで実施予定で、パスポート(有効なビザの確認)か居留証があれば利用可能です。
日本に帰りたくてもなかなか帰れない現状を考えると(すぐに取り消されましたが、一時日本人の帰国も禁止する発表もありましたね)、ホテルでありながら日本の家の環境の再現率が高いホテルグレイスリー台北の存在は大変貴重です。プランを活用して多くの在台日本人が日本を懐かしむために利用されることを祈ります。
【参考】
https://gracery.com/taipei/
https://taipei.gracery.com/tw/promotions/
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タグ:ホテルグレイスリー台北,ホテル,五倍券,日本,料金プラン
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