ダイエットと貧困
2009.06.03 up
ニカラグアは、中米の中でも最貧国の中のひとつです。貧しい国というのは、国民すべてが貧しいのではなく、貧富の差が激しいというのが特徴にあげられます。ダイエットが習慣として根付いているのは、やはり上流階級です。ダイエットは、健康に気を配るだけの経済的・精神的余裕のある人達のものです。
この国最下層の人達は、飢餓のために異常な痩せ方をしています。それ以外の一般の人達は、肥満体型がほとんどです。食生活は、野菜を食べることはほとんどなく、メニューの半分以上は揚げ物です。砂糖を大量に含んだ炭酸飲料やお菓子を好みます。また、少々の距離でも、自転車タクシーを使うなどしてしまうため、運動する機会もありません。
肥満体の人達は、自分のお腹周りの贅肉のことを、「タイヤ」と呼び合い、あんたは自転車のタイヤだわ。私のは車のタイヤだわ。などと言って笑っています。口では、とりあえず痩せたいなどと言っていますが、周りがみんな太っているので、本気で痩せたいと思う人はごく一部になります。
私も、一般日本人女性としてはとても太っている方なのですが、こちらでは痩せていると形容されます。このような環境で生活していると、私も自分がまるで痩せているのではないかと錯覚してきます。
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タグ:ダイエット
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1 - Comments
jintaroより:
2009 年 06 月 12 日 01:45:42
とっても嫌な言い方ですが、ニカラグアの人々は身近な隣人の飢餓に対し、「同情」や「憐憫」はないのでしょうか?
日本でもたまに問題になるそれは社会的な態勢として救済される仕組みになっていますが、それがなくても同胞への共感や連帯は根本的に備えているように思うのですが。
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