山奥の村で、ボランティア
2009.09.23 up
村の女の子たちのグループの会議の様子。絵葉書を作って現金収入を得ています
こちら中米ニカラグア。
今回は、JICA(ジャイカ:独立行政法人国際協力機構)の青年海外協力隊員として派遣されている八田朋子さんの任地を紹介します。
八田さんは、ニカラグア北部の町、シウダ・ダリオの郊外にある、60世帯約300人が暮らす小さな農村で活躍しています。今回、特別に私も村の生活を体験させていただきました。
さっそく、村へ出発です。この日は、日曜日だったので中学生がたくさん乗っていました。村には小学校がひとつあるだけなので、中学生は平日は家で農作業をして週末だけ町にある中学校に通います。日曜の夕方、学校を終えた中学生と一緒に軽トラックの荷台に立ったままで、悪路の山道を揺られること1時間かけて村に向かいました。
さあ、村に着きました。お世話になったお宅はとても清潔にしていました。台所は土間になっていて、かまどもあります。今は丁度、雨季なので主食であるトウモロコシとインゲン豆の収穫の時期でした。新鮮なトウモロコシを挽いてクレープにしてくれたり、インゲン豆のスープをご馳走してくださいました。
この村では、水道の水は毎朝1時間ほどしか来ません。みんな共同水道にバケツを持って列を作っての水汲みをするのが女性達の日課です。足りない分の水は、村の共同井戸を使います。女性達は家からたくさんの洗濯物を持って、井戸に集まります。洗濯が終わると、今度は服を着たままで自分の体も洗います。私も共同井戸での入浴に挑戦しました。外国人である私は、下着を付けたまま体を洗うのに抵抗があって、スカートの下からこっそり下着をとっていたら、後になって村の女性に「あなた、裸になっていたでしょう。」と、言われてしまいました。
村のお金持ちの家では、家畜を飼っています。村一番の金持ちの家を訪れたときに丁度、搾乳をしていたので私も挑戦させてもらいました。学生時代に、十勝で搾乳を教わったことがあったのでとても興味深く観察しました。清潔第一の十勝の酪農とはまったく価値観が違いました。屋根のない屋外で、乳房を消毒することもなく、バケツに乳を満たし、殺菌することなく牛乳やカッテージチーズを作ります。先進国の私の目で見ると、人畜共通感染症が世界的に流行している昨今、村人の健康状態が心配になりました。
先進国である日本を母国にもつ私にとって、このような村は時が止まったかのような世界でした。生活方法が異なるだけでなく、人々の見ている世界が私のとは全く異なっていました。世界中の小さな村に住む人達が、安全で安心した生活が維持できるように、まずは自分が異なる文化を否定するのではなく、そこから学ぶ好奇心を保っていきたいと思いました。
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タグ:ボランティア
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