大連にある「公共施設」と聞いて、真っ先に思い浮かぶのは「公共トイレ」です。
日本なら公園の中にあるのが一般的ですが、ここ大連では場所を選ばず、街のあちこちに点在します。

「公共厠所」の文字もまばゆい公共トイレ、使用するのは有料です。
と言っても通常の「有料トイレ」とは違い、ピカピカに磨かれているわけでも、バラの香りが漂うわけでもありません。
ではなぜ有料なのでしょう？
その理由について考えてみました。

まず、有料にしなければ最低限の“衛生さ”を保てなくなります。
自宅の水の節約のために、毎回ここに用を足しに来る人も出てきそうです。
ホームレスが多いこともあり、彼らが寝床として利用することもあり得ます。

では、なぜ有料にしてまで公共トイレを設置するのでしょうか。
まず観光客の利用を考慮しているのは確かでしょう。
そして外で用を足す人が多いと言う困った実情も挙げられそうです。
特に男性が立ったまま壁や車に（車に！）用を足す姿を見かけるのは日常茶飯事。
若いカップルが壁に向かって揃って用を足している姿を目撃したこともあるくらいです。
彼らは周りを一切気にせず“はじめた”ので、本当に腰を抜かしそうになりました。

「街をきれいに」という大連市の意気込みが感じられる「公共トイレ」。
しかし人々の意識がその存在意義に追いつくには、まだ時間がかかりそうです。
「排泄行為」ひとつとっても、国によって大きな違いがあることを感じさせられます。

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