スペイン

スペイン:バレンシア

大田 朋子(おおたともこ)

職業…ライター、エッセイスト、講演家

居住都市…ブエノスアイレス(アルゼンチン)
→ケント(イギリス)
→バレンシア(スペイン)

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有志の呼びかけに応える形で地震発生1週間後の18日、ブエノスアイレスでも日本への祈りを捧げたいと街のシンボルオベリスコ前に人々が集結しました

有志の呼びかけに応える形で地震発生1週間後の18日、ブエノスアイレスでも日本への祈りを捧げたいと街のシンボルオベリスコ前に人々が集結しました

東日本大震災から1週間経った3月18日、地球の反対側にあるアルゼンチンのブエノスアイレスからも日本に向けての祈りがささげられていました。

18日(金)夜7時過ぎ、有志の呼びかけに応えるかたちでブエノスアイレスの街のシンボルであるオベリスコの前に集まってくる人たち。

在亜日本人や日系人だけでなく、たくさんのアルゼンチン人やブエノスアイレスに住む外国人の顔も見えました。

地震から1週間の間、毎日何が起こっているかをニュースで追いながら、いたたまれない、そして不安な、どこか落ち着かない気持ちで過ごしていた私にとっては、この集まりは同郷者たちとの直接的な接点であり、自分の中で1週間の間溢れていた様々な思いを他者と共有してもらえる機会でもありました。

実際同じ思いの人たちと集うことでそれまでの脱力感や絶望感が癒され、やっと「自分には何ができるか」という視点が取り戻せたような気がします。


決して精神論を述べているのではありません。でもこちらでは写真に魂が写るといわれていて、この日うつした写真にはこの画像のようにいたるところに魂(白い丸)が写っていました。国籍を超えて日本への強い気持ちが集まった夜でした

決して精神論を述べているのではありません。でもこちらでは写真に魂が写るといわれていて、この日うつした写真にはこの画像のようにいたるところに魂(白い丸)が写っていました。国籍を超えて日本への強い気持ちが集まった夜でした

集まりでは日本に向けて1分間の黙とうが捧げられ、みんなで`Fuerza Japon!`。


参加者に配られた折り鶴。無力さを感じそうになったとき見ています。一人の力は小さくない、と自分ができることを長期的にしていこうとの決意を新たにさせてくれます

参加者に配られた折り鶴。無力さを感じそうになったとき見ています。一人の力は小さくない、と自分ができることを長期的にしていこうとの決意を新たにさせてくれます

帰り間際に日系人の少年少女たちが折った折り鶴が配られました。

鶴の羽にはスペイン語で“Gracias por Venir.(グラシアス・ポル・ベニール、来てくれてありがとうの意味)”そして日本語で「ありがとう」と書かれていました。

平和の祈りが地球の反対側へ伝わりますように、と祈りながらそれぞれが折り鶴を持って家路に着きました。

地震から2週間が経ちましたが、毎日日本のニュースを見ていて気持ちが沈みそうになると私はこの鶴を見ています。

強い気持ちを持つ大切さ、一人ひとりは小さくない、気持ちを集結させることで大きな思いとなり力となることを感じたあの夜のことを思い出させてくれるからです。

日本への祈りを込めて。




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