ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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3か月前に趣味が高じて裁縫屋を起業したマリアさん

3か月前に趣味が高じて裁縫屋を起業したマリアさん

 ブラジルではどこにでも「コストゥラリア(裁縫屋)」があります。特に住宅街や商店の立ち並ぶ通りなど、人通りのある場所では、門の前に大なり小なりの裁縫屋の目印があるのですぐに分かります。庶民の住宅街なら、たいてい徒歩圏で裁縫屋が存在しています。

 裁縫屋は裁縫屋だけを営んでいることもあれば、雑貨を売っている裏方で裁縫を行っていることもあります。自宅で、趣味の延長として裁縫でお小遣い稼ぎをしているような裁縫屋もあります。

 長ズボンを買った場合、ブラジルでは裁縫屋に持って行ってすそ上げしてもらうのが手っ取り早い方法です。10レアルから15レアル(500~700円)くらいです。

 自宅にミシンがあって器用な人なら自分でやってしまうかもしれませんが、そのレベルになると、起業を考えることもできます。そのくらい、ちょっと腕のいい主婦が趣味の延長で看板を挙げている裁縫屋も目につきます。

 日本からブラジルに生活しに来る場合、ミシンが必要か必要でないか、持ってくるには結構重いため迷うものの一つです。実際には、サンパウロの場合、よほど裁縫が好きでもない限り、ミシンは自宅になくても裁縫屋が細かなニーズに手頃な値段で応えてくれるので、困る事はありません。


門にかけられた「コストゥラリア(裁縫屋)」を示す垂れ幕

門にかけられた「コストゥラリア(裁縫屋)」を示す垂れ幕

 3か月ほど前に趣味が高じて裁縫屋をオープンしたというマリアさんは、
「ブラジルではズボンのすそ上げだけでなく、ちょっとした衣服の変形のために裁縫屋の需要が高い」
と教えてくれました。

 多民族、多人種、混血の人の多いブラジルでは、人によって体系が様々です。既成の服はぴったりという物ばかりではありません。服に体型を合わせるのではなく、体型に服を合わせるのが基本的なブラジルのスタンスという事で、個々のニーズに応えてくれる裁縫屋は重宝されます。

 裁縫屋は女性が多いように見えますが、男性もいます。仕立屋のニルトンさんは75歳で、バイーア州で仕立屋に勤めて仕事を覚え、32年前にサンパウロに移ってから同じ場所で自分の店を開いて仕立屋を続けています。
「体が動く限り仕事を続けたい」
と、ニルトンさんは話します。


仕立て屋として独立して32年になる75歳のニルトンさん

仕立て屋として独立して32年になる75歳のニルトンさん

  


大型スーパーに併設された裁縫屋

大型スーパーに併設された裁縫屋


店頭で手芸用品を売り、奥で裁縫屋を営む商店

店頭で手芸用品を売り、奥で裁縫屋を営む商店


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