ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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バスの待ち時間に編み物をする女性

バスの待ち時間に編み物をする女性

 長距離バスの出発までの待ち時間、子供のお稽古教室の授業の待ち時間など、ブラジルで微妙な空き時間に女性がすることと言えば、話すか、食べるか、そして、編み物をするかなどです。読書をする人や携帯電話をいじる人もいます。

 中でも編み物は人と話しながら一つのものが完成する上、上手に出来上がった時は、個人的に人に販売することもあり得る一石三鳥な外出先での時間つぶしです。

 ブラジルは手芸を趣味とする女性がたくさんいます。ただ、待ち時間に編み物をする女性は40代、50代以上の女性が多いように見えます。若い世代は既製の物を購入する時代に生き、仕事で働いている場合は編み物をするような時間も取りにくいかもしれません。


子供の習い事教室を待つ間、布地のふちを縫う女性たち

子供の習い事教室を待つ間、布地のふちを縫う女性たち

 外出先で何かの待ち時間、隣り合わせに座った女性がカバンから何かを取り出してせっせと手作業を始めると、編み物という事がよくあります。マフラー、小ぶりのテーブルクロス、服など、制作しているものは様々です。

 それ以外に、気軽な編み物としてよく見かけるのは、一枚の布地のふちを編んでいくというものです。

 ブラジルで販売される布地の中には、周囲がほつれやすそうでそのまま使うには殺風景なものがあります。また、赤ちゃん用にはガーゼ生地を重ねてハンカチを作る場合があります。そのような生地の周囲のほつれを防止し、見た目を華やかにするために、布地のふちが縫われます。シンプルに縫うだけでなく、レース状に編む人もおり、ハンカチやタオルになります。

 子供の習い事教室を待っている保護者の場合はいつも顔なじみのため、裁縫技術や手芸店の情報交換なども行い、しゃべりながら気長に楽しんで裁縫をしている女性が多いです。時にはお互いの気に入った商品を購入していることもあります。待ち時間の裁縫はほんのひと時の時間なので、刺繍など頭を悩ませ細かな芸が必要なものよりは、単純作業で仕上げられる手芸を行う人が多いです。


ガーゼ生地の周囲を手で編んだハンカチ

ガーゼ生地の周囲を手で編んだハンカチ


孫の習い事教室の待ち時間に編み物をする女性

孫の習い事教室の待ち時間に編み物をする女性



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