1月から始まった反政府勢力によるバンコク市内の主要道路の封鎖、いわゆる「バンコク封鎖作戦」が、3月2日をもって解除となりました。それによって、それまで歩行者天国と化していた道路も、車が自由に通れる本来の道路に戻り、住人たちもホッと胸をなでおろしています。

「現政権打倒」を掲げる抗議デモの手法は、民主主義を無視した“実力行使”として、各国からやんわりと批判されていました。また、デモを行う理由もやや説得力に欠け、「デモと言う名のお祭り」「いつもの“あれ”」などと揶揄されることもしばしばでした。

一部では自作自演では？と囁かれる反政府勢力に対する発砲事件や、デモのリーダー自ら海外メディアと瓜二つの腕章をして歩くことにより、海外メディアスタッフが攻撃の対象になったりなど、釈然としない手法に「この国にはがっかりした！」と言う声も聞かれました。
そんな嫌なムードも、封鎖作戦とともに終了か、と思いきや…。

終了したのは封鎖状態だけで、場所を集約してデモはまだ続けるそうです。
「しつこいなぁ」と言いたくなりますが、異常な交通渋滞がなくなるだけでも、良しとするしかありません。なんと言ってもタイ人のためのデモであり、政府なのですから。

ちなみに、今回のデモによって日本からの旅行客は減ったものの、海外旅行に出かけるタイ人の数は大幅に増えたそうです。
なんとも皮肉な結果に思えますが、タイ人はよほどデモに慣れているのでしょう。
封鎖の解除も「空気を読んだ」ということなのかもしれません。

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