フランス

フランス:パリ

別紙 敦子(べっし あつこ)

氏名=別紙敦子
職業=観光業
居住都市=パリ(フランス)とバルセロナ(スペイン)年間1:2の割合で、行き来しています。

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 日本人の私は、理解できないフランス人の行動を目の当たりにして、「ありえなーい!」と叫びたくなることがあります。

 10月にフランスの観光名所ベルサイユ宮殿を訪れた時、宮殿の広い庭園の奥に位置するプチ・トリアノン近くの公衆トイレでのことを例に挙げます。


宮殿の王妃の村里にあるトイレとして利用されていた建物 

宮殿の王妃の村里にあるトイレとして利用されていた建物 

 広い庭園の中にあるトイレで、掃除係の女性が、そろそろ時間になるのでと建物の鍵を掛け、これ以上、人が入らないようにしました。

 ところが、それから3分ほどして、今度は建物の中に既に居て順番を待っているお客さんに対しても、「もう、閉館の時間になるので、出て行って!」と締め出してしまったのです。

 そうして、自分の行動を正当だと言わんばかりに、一人ぶつぶつ文句を言いながら掃除をしていましたが、18時半閉館予定には15分も早い時間でした。

 かわいそうに、他のトイレはもう閉まっていて、歩いて30分はかかる宮殿に行かないとなりません。その宮殿のトイレでも、かなり並ばなくてはならないでしょう。いくら時間外の仕事をしたくないからと言って、トイレは「じゃあ、仕方がない」と簡単に言えない場合が多いです。      
   
 待っていた観光客の人たちは、それはもう憤慨した様子でした。せっかく美しいベルサイユを訪れたのに…。多分、フランスの印象が悪くなってしまったでしょう。


 パリ中心部のショッピングセンターのフォーラム・デ・アールの建物

パリ中心部のショッピングセンターのフォーラム・デ・アールの建物

 高級デパートでも、購入したいとすでに品を選んだお客に、店員が「時間だからあす来て!」と言うことも多々あるフランス。                               

 日本のサービス精神は勤務時間外労働を生じてしまうが、フランスの残念な対応は、思いやりに欠けている気がします。

 日本人の「常識」は、仏人には「オカシイ」。彼らもまた、日本人を理解できないと言います。皆、「国民性の違い」だと一緒くたに言い終わらせるが、向き合わなければならない時代に来ているかも。




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