ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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マンジオッカ売り場

マンジオッカ売り場

 ブラジルを代表する食材といえば真っ先に思い浮かぶのが「マンジオッカ(キャッサバ)」です。ポルトガル人がブラジルを発見したとされる1500年よりもはるか昔から、南米の先住民に食されていました。

 マンジオッカだけでなく、南米・アンデス地方は今や世界中で栽培されるジャガイモの原産地でもあり、他にも今のブラジルには「イニャメ」と呼ばれる種々の里芋や「カラ」と呼ばれる山芋の一種も生産、販売されています。

 マンジオッカとイニャメやカラは、初めて見るとその違いの見分けがつきにくいものです。慣れるしかありませんが、現代でも紛らわしく、500年以上前に到着したポルトガル人一行も、マンジオッカとイニャメを勘違いしていた記述が残されています。


イニャメの一種。日本の里芋もイニャメと呼ばれる

イニャメの一種。日本の里芋もイニャメと呼ばれる

 ブラジルの食文化についてまとめられた「Viagem Gastronómica através do Brasil」という本の中には、例えば、ブラジルを発見したとされるポルトガル人カブラルに同行したカミーニャは、ポルトガル王に現地の様子を記した書簡の中で、インディオはイニャメを食べていたと記していたことが紹介されています。

 しかし、アジアが起源でアフリカ海岸でも既にポルトガル人に知られていたイニャメと、ブラジル原産で先住民に広く栽培されて食べられていたマンジオッカを勘違いしていたと思われるとのことです。

 他にも、カブラルの船団にいた乗組員によって書かれた記述にも、「イニャメと呼ばれる根っこは、当地のパンである」という風に勘違いが繰り返されています。パンということはつまり主食であり、インディオの主食はまさにマンジオッカでした。

 ブラジル発見の後、次第に現地の新しい文化が正確に伝えられるようになり、公式記録では1576年にマンジオッカが登場し、ようやくマンジオッカの根とヨーロッパで知られるサントメ(ポルトガルの植民地)のイニャメが似ていることが示されました。


日本の里芋と同じイニャメと呼ばれるイモの一種

日本の里芋と同じイニャメと呼ばれるイモの一種

 イニャメと呼ばれる里芋の一種ですが、サンパウロでは日本でもおなじみのタイプの里芋もイニャメと呼ばれています。同じイニャメでも見た目は全く異なります。

 マンジオッカと見間違いそうなイニャメは、特にカブラルが到着したブラジル北東部の方で親しまれている食材です。

 マンジオッカは、マンジオッカと呼ばれているものの中でもさまざまな味の違いがあり、外皮は茶色で中は真っ白という見た目は、カラ(山芋の一種)とも同じで初めて見ると違いが分かりにくいものです。 

 いずれににしても、これらのブラジルでのイモ類の勘違いは、500年前から現代人にも受け継がれ、繰り返されやすいことに違いはありません。


山芋の一種カラ

山芋の一種カラ


栽培されているマンジオッカ

栽培されているマンジオッカ


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