ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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バスの車内に表示された「Mamãe Tarifa Zero(ママ・タリファ・ゼロ)」の案内

バスの車内に表示された「Mamãe Tarifa Zero(ママ・タリファ・ゼロ)」の案内

 サンパウロ市(リカルド・ヌーネス市長)は、3月31日、保育園に通う小さな子どもを持つ家庭の負担を軽減するため、新たな支援制度「Mamãe Tarifa Zero(ママ・タリファ・ゼロ)」が導入されることを発表しました。

 これは、0~4歳の市立保育園に通う子どもを持つ保護者のうち、保育園までの距離が1.5キロ以上ある家庭を対象に、市バスの運賃を無料にする制度です。対象となる家庭は約1万4600世帯とされており、子どもの送り迎えにかかる交通費を市が全額負担します。


サンパウロの市バスの車内

サンパウロの市バスの車内

 この制度では、保護者に「ビリェッテ・ウニコ」と呼ばれる交通カードが配布され、1日あたり往復2回分の乗車が補助されます。カードの初回発行は無料で、1回の利用枠で2時間以内に最大4回の乗り継ぎが可能です。ただし、利用できるのは市内を走る市バスのみで、地下鉄や都市鉄道では使用できません。

 申し込みには、保護者が社会支援制度「CadUnico(カジ・ウニコ)」に登録していることなど、いくつかの条件があります。


 この取り組みは、サンパウロ市のリカルド・ヌーネス市長が掲げた選挙公約の一環として実現したもので、年間予算は約3860万レアル(日本円で約12億円)とされています。

 また、ヌーネス市長は昨年から、サンパウロ市内の市バスを日曜日に限り全市民に無料で開放しており、特に家族の多い家庭にとっては、週末のお出かけがしやすくなったと好評を得ています。
 
 このような取り組みは、交通費の負担を軽減し、子育て支援や生活の質の向上に寄与するものであると捉えられ庶民にとってはありがたいシステムです。




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