フランス

フランス:パリ

別紙 敦子(べっし あつこ)

氏名=別紙敦子
職業=観光業
居住都市=パリ(フランス)とバルセロナ(スペイン)年間1:2の割合で、行き来しています。

前の月へ

2024.4

次の月へ
S M T W T F S
 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30     

ろくろ首?でしょうか

ろくろ首?でしょうか

 欧州の街を歩いていると、頻繁に外壁やドアなどいろいろな場所で、創作アートを目にすることができます。

 最近、気になった壁アートがありました。日本の江戸時代に人気を博した「ろくろ首」のアートがあったのです。そして、ふと疑問に思ったのが、海外でも「ろくろ首」は存在するのか?

 そこで、フランスで、どんなお化けが存在し、怖がらせているのか調べてみました。


モンマルトルの丘

モンマルトルの丘

 まずは「ろくろ首」。これは、実際パリのモンマルトルの丘で斬首刑に処せられた殉教者サン・ドゥニが、自分の首を拾い、説教を続けて歩いたという話が大変有名です。首が伸縮する日本のお化けではなく、首が胴体から離脱するタイプです。しかし、これは「お化け」とは考えられてなく、「奇跡」と扱われています。

 怖いと言えば、「餓えた死体」と言われ、墓の中からそしゃくの音が聞こえてくるお化け(?)。これは、埋葬の国特有のものかもしれませんね。


モンマルトルの墓地を上方から撮影

モンマルトルの墓地を上方から撮影

 でも、お化けや幽霊はイギリスから伝わってきた話だというフランス人が多かったです。映画や書物からきた一種のファンタジーの世界であると考え、どちらかというと、その存在事体に興味が無く、子どもの頃でも、あまり話題になることは無かったそうです。

 調べていくうちに、フランス人にとって怖いものは、もっと違うところにたくさんあり、子どもたちの興味もあまりそこにいかないと理解しました。

 確かに、フランス校に幼いころから通っている息子が、以前、「ここ(欧州のこと)には『お化け』いないのか?」と、唐突に質問してきたことがありました。現在の学校でも、話題になることは無いということでしょう。


 最近になって、アメリカから来たハロウィーンも、あくまでも「祭り」の一つで、なかなかフランスの国内に浸透していません。フランスにホラー映画が少ないのも納得です。フランス人は、物事の根源の存在・原理を理性によって求める思考で、経験からつくり上げた人生観を重視するタイプの方が多いところから、「お化け」が入り込む余地が無いという結論を出してみました。皆さまはどう思われますか?

 最近の日本の子どもたちも、どちらかと言うと、フランス思考になってきたような…。




レポーター「別紙 敦子」の最近の記事

「フランス」の他の記事

  • 3832 ビュー
  • 0 コメント

0 - Comments

Add your comments

サイト内検索

Name(required)

Mail(will not be published)

Website

Archives