ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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環境音楽が流れ始めたメトロ社内

環境音楽が流れ始めたメトロ社内

 サッカーW杯でブラジルが負けたのに前後して、サンパウロのメトロで一つの変化が起こりました。サッカーでの敗北を慰めるかのように、どこからともなくヒーリング音楽のようなメロディーが流れてきます。

 駅構内をはじめ、メトロの車両の中でも流れてくる環境音楽。サンパウロのメトロでは、演奏家がよく演奏してチップをもらう姿が見られるため、また誰かが演奏しているのかと、その音源を探して駅構内を行き来しても、全く演奏家の姿は見掛けられません。

 結局、音楽は駅やメトロ車両でアナウンスが流れるスピーカーから流れていました。


環境音楽が流れるスピーカー

環境音楽が流れるスピーカー

 突如として始まった音楽は、Icult(文化・市民権研究所)が制作し、クラシック、ジャズ、ボサノバ、MPB、サンバなど約200曲を用意しているそうです。ヒーリング音楽に近い感じです。
 
 地元メディアでは、多くの乗客の評価は以前の静かなメトロ車両の方が良かったという意見であったことが紹介されています。環境音楽が流されるようになったのはリラックスのためということですが、メトロの風景に不釣り合いともとれる音楽が突然流れ始めたことで、別の目的があるのではないかという懐疑的な市民も少なくありません。


メトロで演奏するストリートミュージシャン

メトロで演奏するストリートミュージシャン

 例えば、メトロ車両にはよく演奏家が乗り込み、演奏後にチップを集めたりする他、物を売る人や物乞いをする人が入れ替わり立ち替わり来ます。そのような人を一掃するために、音楽を取り入れたのではないかというようなことが想像されています。

 確かに、リラックスするというよりは落ち着かない気もする環境音楽ですが、いつまでメトロに流れ続けるのか気になるところです。




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