ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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コーヒー鑑定のやり方を紹介するニルトンさん

コーヒー鑑定のやり方を紹介するニルトンさん

 世界最大のコーヒー生産国にいながら、サンパウロでごく普通の都市生活を送っているとブラジルコーヒーの実態に触れる機会はなかなかありません。市場に出回る商品だけがブラジルコーヒーという印象になりがちです。

 そんな状況からもっとブラジルコーヒーの実態に迫ろうと、ユニークな企画ツアーを行っている旅行社がサンパウロのトレンディーツーリズモ(関根いつ子代表)です。

 同社ではこれまでサンパウロ近郊のコーヒー園やコーヒーにゆかりのある施設などを訪問するツアーを行ってきましたが、今回は初めて、コーヒーがブラジルから世界へ輸出される際の最後の関門であるコーヒー鑑定にフォーカスを当てたツアーを今月4日(土)に実施しました。一般向けのツアーではこれまであまり他の旅行社でも聞いたことのない珍しい企画です。


コーヒー豆の概要を講義するニルトンさん

コーヒー豆の概要を講義するニルトンさん

 サンパウロから約70キロのサントス市は、ラテンアメリカ最大の貿易港であり、ブラジルで生産された多くのコーヒーが同港から輸出されています。世界各国のコーヒーを取り扱う会社の事務所が軒を連ね、日々海外の厳しい目と舌の基準に対応するコーヒーの品質検査を行っています。そのコーヒーの品質検査を行うプロがコーヒー鑑定士です。

 トレンディーツーリズモでは、サントス名所のツアーに加えて、約2時間のコーヒー鑑定講座を企画し、サントス商業協会で実施された同講座に21人が参加しました。同協会は、プロ向けにも実際にコーヒー鑑定養成講座を行っている施設です。

 コーヒー鑑定講座の講師を務めたのが、鑑定士歴58年のニルトン・リベイロさん(75)です。サントスのコーヒー鑑定士の大御所でありながら、とても気さくな人柄で、ポイントを押さえて初心者の方にもよく分かる説明はさすがです。

 ニルトンさんは2014年に会社を退職後もフリーでコーヒー鑑定士の仕事を続け、10年前からは毎年サントスで開催されているコーヒー鑑定士養成講座の講師も務め、世界各国から受講者が訪れます。7月にもコーヒー業界のプロ向けに約1カ月の講座を開講し、21人の受講性のうち7人が日本人だったということです。


赤いランプの下でコーヒー鑑定を体験中

赤いランプの下でコーヒー鑑定を体験中

 特に日本へ輸出されるコーヒー豆は、ふるいにかけて選別された物の中でも大きいサイズのものということが紹介されました。缶コーヒーなどの一般向けの商品用には中くらいのサイズが選ばれているということで、日本の懐かしいコーヒーの缶が机上に並べられました。



コーヒーの実の付いた枝と大きさを選別したコーヒーの生豆

コーヒーの実の付いた枝と大きさを選別したコーヒーの生豆

 実際の品質検査を体験する時間には、その場で焙煎(ばいせん)したてのコーヒー豆が、良質のものと普通のもの、品質不良のものに分けられ、各品質のひいた粉が入った10個ずつの茶碗に熱湯が注がれ、1個ずつ独特のシューッという音を立てながらスプーンで口に含めては吐き出して味を確かめるという作業が紹介されました。初心者にはなかなか難しい作業です。プロが検査する時には、焙煎された豆やコーヒー液の色で味を判断しないように、部屋を赤いランプでともすということでした。


飲料用と品質検査用に焙煎されたコーヒー豆

飲料用と品質検査用に焙煎されたコーヒー豆

 生産から輸出までの工程で最後の要となるコーヒー鑑定。日常では体験できないブラジルコーヒーの奥深い世界を垣間見られる珍しい体験ツアーでした。


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