台湾

台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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会場の様子

会場の様子

 2018年12月22日は土曜日でした。本来なら学校、会社、公共機関などは休みになるところですが、振替休日ならぬ「振替平日」となったため、休みではありませんでした。

 台湾ならではの制度で、日本でやったら高い確率で抗議デモが起きそうな「振替平日」。

 12月29日(土)~1月1日(火)に設定された正月休みの連休で、間の12月31日(月)が通常なら平日に当たるので、この日を休日にし、4連休をつくるために前週の22日(土)と入れ替えた格好になる制度です。

 ちなみに、2019年は2月2~10日に設けられている旧正月の休みでは、本来なら平日の8日(金)が週末の9、10日と連休に挟まれる格好になるので、1月19日(土)と入れ替え、9連休を作りました。

 「振替平日」だから、ということではないと思いますが、22日午後から夜にかけ、台北市立景美女子高級中學(以下、景美女中)が、学校がある分山區樟文里と協力し、地域交流イベントを開催しました。


会場の様子

会場の様子

 場所は正門周辺の歩行者用道路。そこに、生徒と地域のお店がゲームコーナーや飲食品の販売コーナーを設け、地域の人たちと交流を図る、というイベントです。
 
 私が訪れた15:30ごろには、近所の小学校の児童たちが課外授業の一環のような感じで訪れ、なかなか前に進めない感じでした。


正門横の広場では合唱団が歌を披露

正門横の広場では合唱団が歌を披露

 また、クリスマス前ということもあり、学校の授業が終了する16:30以降、20:20まで合唱団などがクリスマスソングを披露していました。

 とはいえ、半袖のシャツが見えるところで「メリー・クリスマス!」と言われても、実感がわかないのは気のせいでしょうか。


春聯作りのコーナー

春聯作りのコーナー

 上の写真は、これからの季節に必要な春聯などを作るコーナー。収益の60%は、慈善事業団体に寄付する旨が出されていて、営利目的でないことが伺えます。


生徒が自主制作したアクセサリーを販売していたコーナーより

生徒が自主制作したアクセサリーを販売していたコーナーより

 中には、上の写真のように自分たちでブランドを作り、アクセサリーなどを作って販売していたところもありました。

 生徒たちと地域のお店以外では、地元の警察、消防署、幼稚園などもコーナーを設けていましたが、それらが学園祭とは一線を画し、地域と一体になった交流イベントを色づけたように思います。

 学校側は、生徒たちが地域社会のためにできることを行い、学校とそこに通う自分たちも地域社会の一員だということを認識してもらうことを目的として初めて開催しました。また、生徒たちには、学校でなかなか会えない地域の方々と交流することで、学校の中だけでは学べない多くのものをしっかり学び、今後の人生を豊かにしてもらいたいという狙いもあるようです。

 卒業後の進路や学校名ばかりクローズアップされ、その学校の教育内容をあまり重視してない感がある台湾の高校教育界ですが、このような活動が他の学校でも見られ、その学校に対する印象や認識などが変わるきっかけになれば面白いかなと思いました。


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