ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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阿蘇の白川水源にある「開運館」

阿蘇の白川水源にある「開運館」

 日本を代表する観光名所・阿蘇。その地形を表すカルデラという呼称は、ブラジル人やポルトガル語を話す人ならポルトガル語ではないかとすぐに直感します。

 ポルトガル語で「大ぶりの鍋」の意味もあるカルデイラ(Caldeira)は、想像力を膨らませれば、確かに噴火で陥没して鍋のようになった土地の様子に見たてられます。ブラジルでは魚をぐつぐつ煮込んだ鍋料理にカルデイラーダと呼ばれる料理があり、いつもふつふつとマグマが熱せられ、煙を上げている阿蘇の中岳に似ているとも言えます。

 そんな阿蘇の中岳の麓に、「あっ、ブラジルだ!」と思うスポットがありました。


阿蘇の白川吉見神社

阿蘇の白川吉見神社

 清らかな水の湧き出るパワースポットとして有名な南阿蘇市の白川水源。その泉のある白川吉見神社に向かう途中、カラフルに色めく石の数々が参拝客を引き寄せていました。サンパウロに暮らす人なら、その石の数々を見て東洋人街リベルダージをすぐに思い出し、「どうしてここにリベルダージと似た光景があるのだろう」と思わず足を止めてみたくなります。

 「あっ、ブラジルと同じだ!」と口にすると、間髪を入れず石を販売する「開運館」のお兄さんが「ブラジルの石ですよ」と威勢よく一言。幻想ではなく、本当にブラジル産のパワーストーンであることが確信に変わりました。


阿蘇の白川水源にある「開運館」

阿蘇の白川水源にある「開運館」

 おいしい水で飲みたいものと言えばコーヒー。白川水源のすぐそばで「炭火焙煎珈琲」の案内が目に留まり、矢印のまま軽い坂道を上ってひっそりとたたずむ家屋に到着すると、これまた驚きです。ブラジルでおなじみの搬送用のコーヒーの生豆袋が飾られていました。

 阿蘇の天然水でこだわりのブレンドコーヒーが飲める「水の館」。店内に入ると女性マスターがひきたてのおいしいコーヒーを入れてくれました。飲むとこれまたどことなくブラジルを感じさせる味わい。尋ねると、ブラジル5割、モカとエチオピアで3割、コロンビア2割のブレンドということでした。


阿蘇の白川水源にある「水の館」

阿蘇の白川水源にある「水の館」

 さらに、南阿蘇ではブラジルの知の殿堂も出現しています。久木野にある「ブラジル民俗文化研究センター」は、京都外国語大学ブラジルポルトガル語学科の田所清克教授の自宅兼研究所で、個人所有でこれまでブラジルで集めてきた幅広いジャンルのブラジルやポルトガル語に関する3万冊以上の書籍が保存されています。熊本地震の影響で開館予定が未定となってしまったものの、問い合わせればいつでも開放してくれるということです。


阿蘇の久木野にあるブラジル民俗文化研究センター

阿蘇の久木野にあるブラジル民俗文化研究センター

 「まさか!」の阿蘇でのブラジルの存在感。同地域をはじめ、熊本県からブラジルに渡った人数は沖縄県や広島県と合わせて上位を占めています。阿蘇のブラジルも熊本とブラジルの密かな人的交流を物語っていそうです。


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