ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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パッケージしたオラ・プロ・ノビスの葉を手に持つ中沢さん。

パッケージしたオラ・プロ・ノビスの葉を手に持つ中沢さん。

 ブラジルのミナスジェライス州には、ミナス料理として知られる郷土料理があります。その料理で使われる食材に「オラ・プロ・ノビス」という植物があります。

 同州では昔から教会によく植えられその葉が食され、「カルネ・デ・ポブレ(貧者の肉)」「カルネ・デ・ベルジ(緑の肉)」との異名があり、事実、現代の研究報告では、プロテインの含有率が約25パーセント、ビタミンやミネラルが豊富なことが分かっています。

 オラ・プロ・ノビスは半世紀以上ブラジルに暮らす日本人移民の間でもこれまで知名度の低い食材でした。しかし、オラ・プロ・ノビスのスーパーフードとしての可能性を直感し、一年半前から1ヘクタールの土地に1万本を栽培、その葉と新芽を販売開始したのが中沢宏一さん(76歳、宮城県出身)です。


ミナス料理で食べられるオラ・プロ・ノビスと鶏肉の煮込み料理

ミナス料理で食べられるオラ・プロ・ノビスと鶏肉の煮込み料理

 中沢さんは5年前にミナスジェライス州の農家の方にオラ・プロ・ノビスをもらい、その存在を初めて知りました。当初はその価値が分からず、ただ庭に植えていました。それが2年前、日本から来た知人にサラダにして食べてもらうと「わかめにそっくり」と大変喜ばれたそうです。それでオラ・プロ・ノビスの栽培しようと決意しました。


オラ・プロ・ノビスの葉と新芽

オラ・プロ・ノビスの葉と新芽

 オラ・プロ・ノビスがこれまでブラジル人によって市場で普及されなかった原因の一つが、枝にトゲがあるということです。バラの様なトゲのため、収穫時に怪我をしやすいのが難点です。

 「ブラジル人は農作業でもナイフを使いますが、日本人は収穫時にハサミを使う習慣があり、かつて私はバラ栽培をしていたこともあり、植物のトゲには慣れています。我々の手で将来有望な植物に育てていきたいですね。」
と話す中沢さん。

 トゲの問題さえ克服すれば、栄養が豊富で、農薬を使用しなくても簡単に育つため、ブラジル政府やエンブラパ(ブラジル農牧調査研究公社)にも奨励されている人類の食糧問題を解決する力も秘めた食材です。


オラ・プロ・ノビスの苗。バラの様なトゲがある。

オラ・プロ・ノビスの苗。バラの様なトゲがある。

 「毎日オラ・プロ・ノビスを食べて自分の体で健康効果を試していますが、最近は薬いらずで血圧も上がりません。天然の消化酵素が多く含まれているので、肉を食べても胃もたれが続くこともなくなりました。ブラジル秘宝の食材と認識しています。」
と中沢さんは続けます。

 2月7日にはサンパウロ市内の健康食品を販売するフローラ・オリジナル社でオラ・プロ・ノビスを使った和食の試食会が開催されました。サラダ、筑前煮、みょうがのきんぴら、ゴーヤーチャンプルー、みそ汁などが並び、生は癖もなくサラダ菜感覚で、火を通すと文字通り陸のわかめのように食べられ、鶏肉と煮込んだミナス料理でも和食でも合う万能野菜であることを実感できました。


オラ・プロ・ノビスのを使った和食の数々。

オラ・プロ・ノビスのを使った和食の数々。


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