ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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南米の川魚料理専門店ランショ・リオ・ドーセのオーナーの坂口功治さん

南米の川魚料理専門店ランショ・リオ・ドーセのオーナーの坂口功治さん

 「現在も全収容人数の40%以下のお客さんしか受け入れることができませんが、少しずつ客足が戻りつつあります。」
と、やや安堵の表情を浮かべるのは、サンパウロ市内の南米の川魚料理専門店ランショ・リオ・ドーセのオーナーの坂口功治さん(71、福岡県出身)。

 サンパウロ州は8月下旬に入り、1週間あたりにおけるコロナウイルス死者数が、6月以来最少となったと地元紙によって報じられました。デリバリー以外では営業自粛が求められたレストランも、6月下旬から時短営業が認可され、営業時間も少しずつ延長できるように規制が緩められてきました。


営業を再開した南米の川魚料理専門店ランショ・リオ・ドーセの店内

営業を再開した南米の川魚料理専門店ランショ・リオ・ドーセの店内

 「店内のスペースの関係で、実際には本来の34%の客席しか用意できません。それでも営業を再開した時には客席が埋まらないことが多かったです。」
と坂口さんは続けます。

 坂口さんは、営業自粛が求められた3月末からは即座にそれまでもサービスしていたデリバリーに力を入れ、難局を乗り切ってきました。

 6月下旬からは1日6時間のレストラン営業が認められ、ランチタイムの営業を再開しました。その後、8月上旬からは8時間営業と夜は午後10時までの営業が許可され、ランショ・リオ・ドーセは休日なしで昼食時間の営業と金耀土曜は夕食時間も営業するようになりました。


南米の川魚料理専門店ランショ・リオ・ドーセに入店時の体温を測る様子

南米の川魚料理専門店ランショ・リオ・ドーセに入店時の体温を測る様子

 ランショ・リオ・ドーセでも、入店時は全てのレストランと同様に、体温を測ります。従業員は全員、マスクとシールドを着用し、客席はガイドラインに沿って大幅なスペースが開けられています。パンデミック以前よりもさらにゆったりとしてくつろいで食事ができる雰囲気です。


南米の川魚料理専門店ランショ・リオ・ドーセの人気メニュー

南米の川魚料理専門店ランショ・リオ・ドーセの人気メニュー

 「お陰さまで今もデリバリーの注文が入り、レストランへのお客様も増えてきて、少しずつ良い状況に向かっていると信じます。」
と語る坂口さんは、自粛期間中も新作メニューを考案したり、サンパウロではまだ日本の商品ほど開発が進んでいないとんかつソースやウスターソースを自身で研究開発したりする等、逆境時も自己研さんの時期と捉え、前向きに過ごして来ました。

 おいしい料理を食べながら家族や友人と楽しいひと時を過ごせるレストランは、社会になくてはならない存在であると営業自粛期間を通じて再認識した人々も少なくありません。少しずつですが、確実にお客さんがレストランに戻りつつある風景があります。


坂口さんが開発中のとんかつソースとピンタード(ナマズの一種)のフライの試作品

坂口さんが開発中のとんかつソースとピンタード(ナマズの一種)のフライの試作品


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