フランス

フランス:パリ

別紙 敦子(べっし あつこ)

氏名=別紙敦子
職業=観光業
居住都市=パリ(フランス)とバルセロナ(スペイン)年間1:2の割合で、行き来しています。

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パリの飲食店は、軒並みシャッターを閉めている。撮影:リヴォリ通り2021年3月

パリの飲食店は、軒並みシャッターを閉めている。撮影:リヴォリ通り2021年3月

 信じられないかもしれませんが、今、パリ市民に外出を控える大きな理由を聞くと、「トイレが見つからないので、心配だから、出掛けたい気分にならない」と、返答する知人が 圧倒的に多くなってきました。 「感染が心配だから。」を抜いている気がします。

 これは、政府が考えた感染対策を超える効き目であると思います。

 その背景は、Covid-19 により、飲食店や大型デパートの営業に制限がかかったことにあります。

 もともと、日本と違いフランスは 外で使用可能なトイレが不十分であると感じていました。
 
 今回のコロナ渦で、かなり深刻なトイレの不足が浮上しました。

 今年、腸を切断して本調子でない友人は、トイレが近くて、ちょっとした買い物に出かけることさえ躊躇するようになったそうです。

 フランスのスーパーマーケットはお客さんにトイレを開放していません。

 他の友人の話です。

 洋服店で試着し、長く居て やっと購入。最後に、トイレを借りてもいいか尋ねると、断られたそうで、慌てて帰路についたものの、途中、公園のトイレを探しても閉鎖されていたそうです。

 パリ市内の店はどこも、情けを全く欠けてくれず、ピシッと断ってきます。


パリ市内の公共トイレ

パリ市内の公共トイレ

 首都には、2020年3月の時点で、パリの公園などに公衆トイレが750カ所ありました。
 
 市内でトイレを見つけることは、パンデミック後、頭痛の種になっています。

 2020年10月にカフェやレストランが閉鎖され、その後1月末に2万平方メートルを超える非食品ショッピングセンターやデパートが閉鎖されたため、差し迫った渇望を適切に緩和するのに苦労している住民の衛生施設の利用が制限されてしまいました。

 ホームレスの人々、高齢者、労働者(トラックの運転手、配達員、露天商など)、慢性的な病状の人々、単純な通行人、誰もが心配しています。

 ネット上にも、多くの市民が書き込みしているので、例を一つ、挙げます。
2台の車の間の放尿…前立腺癌に苦しんでいて、やっと公共トイレを見つけても、列に並んで待つことは不可能だったと言います。

 現在パリ市民は、何とか見つけても使用不可、または、非常に不衛生な状態で使用するのも苦痛に感じる状態のトイレが多いので、何とかしてもらいたいものだと、嘆いています。





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