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相互理解への第一歩 LGBT関連ショートムービー鑑賞・討論会
2023.10.27 up
イベントのポスター
台湾で2019年に同性婚が合法化されたのは、ご存知の方も多いのではないでしょうか。台北市では、LGBTのパレードが毎年開催され、今年は10月28日に開催されるくらい、この方面では先進的である印象を受けます。
【参考】
https://www.taiwanpride.lgbt
とはいえ、社会全体で理解が浸透しているというわけではなく、抵抗感を持っている人も少なくないのが現状のようです。その現状を少しでも変え、LGBTへの理解を少しでも深めてもらおうと、当事者たちで構成される団体が9月から11月にかけて、自主制作した30分程度のショートムービーの鑑賞会と検討会を兼ねたイベントを開催しました。
新北市は、9月23日に蘆洲區、24日に三重區で開催されたので、2日間とも様子を見てきました。
顔蔚慈議員
2日間のイベントを共同で開催し、下支えしたのは、去年の新北市市議会議員選挙で初当選した顔蔚慈議員と事務所のスタッフのみなさんでした。どちらも顔蔚慈議員の選挙区ですが、保守的な考え方の人が多く、新しいものを受け入れるのがなかなか難しい土地柄だそうで、この企画はいわば挑戦の意味を込めたものでもある、ということでした。
顔蔚慈議員自身も、2日間とも進行役兼パネリストとして、イベントを支えました。
討論会の様子
最初に自主制作のショートムービーの鑑賞ですが、出演者はLGBTの当事者。出演者たちは、ごくごく自然な流れで同性のパートナーと、婚姻同様の生活を送っている姿を丁寧に描写していました。
また、私が見たものの中には、戦時中のものもあり、「もうすでにこの時代からこうした考え方があったのか」と驚きました。
鑑賞後は、ゲストのLGBT関連団体の方と顔蔚慈議員の簡単なトークが行われ、自身のこと、現状の活動のことなどが語られました。
参加者の質問に耳を傾けるパネリストたち
イベントの半分くらいの時間をかけて行われたのが質疑応答。
参加者は、主に20~30代の若い世代が中心でしたが、その中には、少ないですが顔蔚慈議員の支持者か知人と見られる高齢者と思しき方もいました。
そうすると…
会場全体の様子
なかなか理解が進まず、同じ質問と意見を繰り返し述べるということも起きます。
ある高齢者の方が、「私たち年老いていくものとしては、(テーマになっている)同性婚やLGBTの考え方が進み、結婚しても子供を設けず、若い世代が今以上に減っていったら、私のように年老いた者は誰が面倒を見てくれるの? あなたたちが年をとったら、誰があなたたちの面倒を見るの?」という質問をぶつけました。
これに対し、ゲストや当事者と見られる参加者(若い世代)が、代わる代わる丁寧にかみ砕くような感じで説明していったのですが、質問者の方は納得ができず、何度も同じ質問を繰り返していました。その様子を見た顔蔚慈議員が間に入り、「それ以上は高齢者福祉の問題になりますから、今日は…」いう感じで、2、3度軌道修正をしていましたが、その最中にも何度も「そうじゃなくて…」と繰り返していました。
そうして終了時間になりましたが、質問者の方が納得できる答えは得られることはありませんでした。終了後、顔蔚慈議員がその方に声をかけ、うまく収めていましたが、それがなかったら少数派を叩くだけのイベントになっていたかもしれません。
イベント全体を通しても、顔蔚慈議員の姿は頼もしく、きめ細かい配慮もしっかりしているように映りました。
かみ合っていなくても、若い世代と高齢者の世代が同じところで意見をぶつけ合うことができる、そういう場を提供できる、というところに、すごく意味があったように感じました。また、あえて保守的な土地柄のところで、挑戦した顔蔚慈議員とスタッフのみなさんの努力には本当に頭が下がる思いでした。
日本では、このようなイベントを開催することができるでしょうか。
若い世代と高齢者が意見をぶつけ合う場も、あるでしょうか。
そんなことを考えました。
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