台湾

台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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配布されたお年玉

配布されたお年玉

 2月8~14日に旧正月の連休が設けられた台湾。

 新型コロナウイルスの感染拡大が叫ばれ始めた2020年1月の旧正月の連休時は、蔡英文総統と柯文哲前台北市長が台北市内の寺院を周り、参拝と上の写真のような1元(約4.7円)硬貨を貼り付けた「紅包(直訳すると『お年玉』の意)」を配布するところを何度も見かけました。

 過去3年は、感染対策などでこうした活動は行われませんでしたが、今年は各地で見られました。

 


中の様子

中の様子

 まずは旧暦の1月1日に当たる2月10日。台北市の大龍峒保安宮には、入口前にも中にも多くの人が集まっていました。同時に警備スタッフと思しき人も多数集まっていて、どなたが訪問するか、予想がつく展開に。

 


頼清徳副総統

頼清徳副総統

 人々のお目当ては、5月20日に総統就任を控えている頼清徳副総統。頼副総統から「紅包」をもらおうと、多くの人が長い列を作っていました。長い列の先には、手荷物検査もあり「横入りしてるぞ!」という怒鳴り声が響き渡ることもあり、簡単に受け取れるものではないことは明らかなのですが、新年のおめでたい雰囲気の中にそうっと消えていった格好になりました。

 


蔡英文総統を歓迎する横断幕

蔡英文総統を歓迎する横断幕

 2月11日は、蔡英文総統が台北市の關渡宮を訪れました。

 前日の頼清徳副総統と違い、自らあいさつをすることはなく、参拝してから訪れた人たちに笑顔で手を振るだけでしたが、少し前に見かけた時同様、表情は穏やかでした。


外に出て「紅包」を配る蔡英文総統

外に出て「紅包」を配る蔡英文総統

 外に出てからは、頼清徳副総統同様、「紅包」を配りました。

 こちらも、ものすごく長い列ができていて、一目見ただけで断念したくなるくらいでした。荷物検査の後、自分の(小さい)子どもを移動に紛れて入れようとしていた人がいたのですが、警備に当たっていた警察官らに見つかり、「長い時間並んでいる人がいるんだから、(こうやって)入ってくるのはダメ!」と注意をされているところも見かけ、改めて総統、副総統の警備が強化されていることを実感しました。

 蔡英文総統も頼清徳副総統も、現職では最後の旧正月の寺院での活動となります。来年は、どのような感じになるでしょうか。


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