フランス

フランス:パリ

別紙 敦子(べっし あつこ)

氏名=別紙敦子
職業=観光業
居住都市=パリ(フランス)とバルセロナ(スペイン)年間1:2の割合で、行き来しています。

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パリ1区レ・アル界隈の水飲み場

パリ1区レ・アル界隈の水飲み場

 パリ五輪では環境問題に対応し、競技会場内へのペットボトル持ち込み禁止です。真夏のパリは暑く、観戦するのも水分補給は必須です。前例のないことで、知らずにペットボトルを持ち込もうとする人が多そうで心配です。

 そこで、今回はパリの水飲み場をご紹介したいと思います。 
「オリンピックを観に行くよー!」という方にもお役に立てれば幸いです。


どこから水が出てくるのか予想がつかない給水場が、歩道に点在している。

どこから水が出てくるのか予想がつかない給水場が、歩道に点在している。

 日本と違い、フランスのレストランで飲料水は有料です。

 ですが、パリ市内のあちこちに公共の水飲み場が設置してあるので、喉の渇きをいやしてくれます。これは、熱中症対策だけでなく、ペットボトルのゴミを削減する狙いも含まれています。

 パリには、オリジナリティあふれる不思議な給水場が多いので、注目してみると楽しいです。


発案者の名前をとり、「ヴァラスの泉」と呼ばれて市民に親しまれている給水場。

発案者の名前をとり、「ヴァラスの泉」と呼ばれて市民に親しまれている給水場。

 市内を歩いていると頻繁に目にするのが、鋳鉄製の緑色のルネッサンス風女神像です。

 これは見上げる高さにあり、路地を飾る芸術作品のようですが、実は150年以上前より設置されはじめた公共の給水場なんです!

 その像の足下の 目の高さにあるボタンを押してみると、4人の女神の中央部分から勢いよく大量の水が出てきて驚かされました。

 女神の足が邪魔して、口を近づけて飲むのは難しいので、容器を準備して中央部分に置き、水を入れることしかできそうにない構造が、少し不便な気がするのですが、19世紀からあると思うと妙に納得してしまう。


通常の飲料水の他に炭酸水も供給している公共給水場

通常の飲料水の他に炭酸水も供給している公共給水場

 私が一番驚いたのは、私の好きな「ソーダ水」が、通りの水飲み場の蛇口から、ごく普通に出てくることです!
 炭酸水はすっきりするし、食欲増進や 美容のためなどの理由もあり、フランスで とても人気の飲料です。日本でも有名な「ペリエ」は南仏の炭酸水メーカーです。

 この消費によるペットボトルのごみ問題は、炭酸飲料の容器には炭酸ガスの圧力に耐えることが求められ、ボトルに厚みがありますので、より深刻です。パリ市は、解決策として、2010年より市内各区に公共炭酸飲料水を設置することにしたそうです。

パリには、まだまだご紹介したい興味深い給水場がありますが、次の機会に!


2023年よりパリ市が飲み場の場所をグーグルマップで公開

2023年よりパリ市が飲み場の場所をグーグルマップで公開

 EAU DE PARIS(パリの水)で調べるとマップで位置を教えてくれます。また、最近はグーグルマップで水飲み場を公開していますので、便利です。

 現在パリ市内にある無料の水飲み場の数はヴァラスの泉を含めて合計で約1200あると言われています。

 マイボトル(水筒)を持ち歩き、パリ市内で無料で飲める貴重な水を利用してみてくださいね。


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