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スイス:フリブール

小島 瑞生(こじま みずき)

職業…公務員
居住都市…フリブール(スイス)

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この墓地は、午後8時に施錠されるようです

この墓地は、午後8時に施錠されるようです

 昨年のクリスマス休み期間、ドイツに暮らす義理の両親宅に滞在していた時、数年ぶりにお墓参りに行くこととなりました。

 いつも墓地のすぐ近くに住んでいる義理の両親が、時間を見つけてはお墓周りの掃除をしに来るのだそうですが、クリスマスの準備で忙しく、まだお墓の掃除ができていないとのこと。そこで掃除用の小さな熊手を手に、われわれ夫婦が墓地へと赴いたのでした。


義理の祖父母の墓石前には飾りが

義理の祖父母の墓石前には飾りが

 ドイツの墓地は“墓地”というより公園のような場所にあることも多く、義理の両親宅近くの墓地も林の中にあります。

 そのため犬の散歩をしている人やジョギングをする人、さらにはベンチで休憩している人を良く見かけます。そして春や夏になると、リスなどの小動物が走り回っている姿もあり、癒されます。

 さて、まずは墓地の入り口近くにある、夫の父方祖父母のお墓へ。近くのお墓では、一生懸命落ち葉かきをしているご夫婦がいました。林の中にある墓地なので、場所によっては落ち葉が墓石に積もり、掃除しないとあっという間に埋もれてしまうのです。


林の中の墓地には、広い歩道やベンチがあり憩いの場にもなっています

林の中の墓地には、広い歩道やベンチがあり憩いの場にもなっています

 夫の祖父母の墓地前はちょっとした花壇のようになっていて、飾りが置かれていました。

 飾りは11月にあったTotensonntag(トーテン・ゾンターク/死者の日曜日)の日に供えられたものなのでしょう。ちなみにトーテン・ゾンタークは毎年11月の第4日曜日にあります。 

 義理の両親は、いつも季節折々の花を墓石前に植えていますが、日本のように菊の切り花が供えられているお墓もあります。また長く誰もお参りに来ていないのでしょう、荒れているお墓もいくつかありました。


風船を供えている老夫婦を見かけました。この日2歳の誕生日を迎えるはずだった、お孫さんのお墓参りだったのでしょう

風船を供えている老夫婦を見かけました。この日2歳の誕生日を迎えるはずだった、お孫さんのお墓参りだったのでしょう

 さて、今度は夫の叔父さんのお墓の掃除をせねば。ただ一つ問題がありました。叔父のお墓の場所を夫婦ともにあまり覚えていなかったのです。数年前に他界した叔父は樹木葬だったため墓石がありません。しかも名前や目印となる番号なども全くないのです。

 覚えているのはおよその方角と、祖父母のお墓からかなり離れた場所にあったということだけ。

 この辺りであろう、という場所を目指して林の中の墓地を歩いていると、途中に小さな墓石が並んでいるエリアに来ました。ここは夭折した子どもたちが眠っています。ここを通るたび「こんなに多くの子どもたちが、若くして亡くなっているんだ」と切ない気持ちにもなります。


豪快に木をつついては、幼虫を引っ張り出して食べていたアカゲラ

豪快に木をつついては、幼虫を引っ張り出して食べていたアカゲラ

 子どもたちのお墓の前を通り過ぎ、さらに林の小道を歩いていきます。

 その時100メートルほど先の方で、突然トトトトトト…とキツツキが木をつつく音が響き渡りました。「キツツキがいる!」と、木をつつく音の方へと早歩きで近づいて行くと、アカゲラがつついていた巨木のすぐ隣りが、まさに叔父が眠る木のある場所だったのでした。

 きっと頼りない甥っ子とその妻を導くべく(?!)、アカゲラになって叔父が教えてくれたのかもしれませんね。


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