台湾の高校バスケHBL、男子チームで輝く女性指導者
2011.01.03 up
三民家商(サンミンジャーシャン)の謝玉娟(シェ・ユイジェン)ヘッドコーチ
先月、台湾の高校バスケ・HBLを紹介させて頂きました。
台湾からの反響もあってか、予想以上のアクセスをして頂きました。
そこで、今回から12月14~19日に高雄市で行なわれた男子の2次予選の様子を紹介させて頂きます。
まずは、この2次予選で主役になった三民家商(正式名称は高雄市立三民高級家事商業職業学校)の謝玉娟ヘッドコーチ(以下HC)です。
選手に注意する謝玉娟HC
上の写真を見て驚かれた方も多いのではないでしょうか。
「女性が男子チームを引率している……」と。
日本では男性が女子チームを引率することはありますが、女性が男子チームを引率することはほとんどありません…というより、まずないと思います。ところが、HBLでは、この謝HCだけでなく、もう1人女性のHCがいます。そちらは、改めて紹介させて頂きますが、どちらも全く違和感なく、普通に受け入れられています。
この謝HCは、三民家商を引率して、既に10年以上になります。これまでに、1999年度、2000年度と2年連続優勝、準優勝2回と結果を残し、三民家商を強豪校に押し上げました。
女性ながら、10年以上も生意気盛りの年頃である男子チームをうまく引率している謝HCの能力は、評価されてしかるべきでしょう。
こうした光景は男性コーチでは見られません
私が見てきた限りでは、その秘訣は上の写真のような表向きで女性的な一面を残しながらも、実際には選手やコーチ達に言うべきことははっきり言う、という姿勢を貫いているからだと思います。
実際、この前日に行なわれた試合で、選手達があまりにも覇気が無かったため、ハーフタイムの時に選手の1人を呼んで闘魂注入(想像して下さいね)をしていました。また、男性コーチに負けず劣らずの厳しい言葉を次々に投げかけ、奮起を促していました。
こうした愛情ある抱擁も謝HCの魅力
残念ながら、その効果はすぐには現れず、その試合には敗れてしまいました。しかし、翌日の準決勝リーグ進出2チームを決める敗者復活戦の2試合で最高の形で現れました。
最終日に2連勝した後は、選手の父兄の1人と歓喜の抱擁
その2試合は、共に序盤で0-7の劣勢を跳ね返し、途中シーソーゲームになるという胃が痛くなる試合展開を乗り越えての勝利でした。
1試合目の勝利後、選手の父兄や学校の先生達に囲まれたときには、涙を拭っていましたが、2試合目の勝利後は上の写真のような歓喜の笑顔でした。
次の準決勝リーグは、来年1月3~9日。
謝HCのアツい戦いは、まだまだ続きます。
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