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日本人シスターたちが奮闘して築かれてきた養護施設
2010.04.18 up
「聖アントニオの園」のシスターや子どもたち。中央が日本人のフィオレンザ・シスター
ブラジル各地には「オルファナットorfanato」とポルトガル語で呼ばれる孤児院があります。
サンパウロ市から車で一時間ほど行ったモジ・ダス・クルーゼス市という町のポルテイラ・プレッタ地区(現在はビリチーバ・ミリン市)にも、地元の人にはよく知られる「聖アントニオの園」という養護施設があります。
近所の日系人家族からイワシの寄付を受ける園長のローザ・シスター
「聖アントニオの園」は29年前に日本人シスターを中心に開設されました。
当初は社会不適応の少女たちを集める更正施設として出発したということですが、現在は常時14人から20人近くの小学生から中学生くらいまでの子どもたちが過ごしています。
子どもたちは何らかの理由で両親や保護者と過ごせなくなったと政府から公認され、施設で受け入れられるとのことです。
政府の援助の手薄いブラジルの孤児院はバザーなどを開いて運営費を捻出します
「聖アントニオの園」が創立された当初から、養護施設の運営に尽力されてきた日本人シスター、フィオレンザ・シスターにお話をうかがう機会がありました。
シスターは44年前に日本のキリスト教会であるカリタス会からのミッションで、日本人の子どもたちに日本語や日本文化を伝えるということでブラジルに渡ったそうです。
長崎県出身というフィオレンザ・シスターは今年73歳とは思えないほどバイタリティーにあふれ、町中だけでなく、原始林が多いような地帯も歩き回ってきたというとても明るくて勇敢な方です。
「聖アントニオの園」の近隣に広がる風景。日系人農家が多く、野菜畑が広がっています
ブラジルの養護施設の運営は政府からの援助が手薄いということで、「聖アントニオの園」も開園以来、シスターたちの使命感の下、地域の人々の協力を得て独自で試行錯誤を繰り返しながら運営を続けてきたとのことです。シスターたちの生活費を切り崩して運営に当ててきたこともあったそうです。
「聖アントニオの園」のある地域は町のはずれで、自然に恵まれた場所です。日系人の農家がいくつもあり、それぞれの家庭から定期的に食料や医療などの寄付があり、養護施設の運営が助けられているということです。ブラジルの孤児院では有志がバザーなどを開いて運営費を捻出することも多くあります。
「聖アントニオの園」では、多くの人が一体となって、少しでも社会をよくしていこうと生きてきた日本やブラジルの人たちの姿を垣間見ることになりました。
イタリア人のアントニオ神父の肖像画掲げられた園内
「聖アントニオの園」は第二次世界大戦後間もなく、宮崎県に開かれた孤児院が元になっているそうです。イタリア人のアントニオ神父が開いた孤児院だったということで、その志を受け継いだ日本人シスターたちがブラジルで尽力してきました。
園内にはアントニオ神父の肖像も掲げられていました。
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2 - Comments
Hna.Magdalenaより:
2010 年 07 月 07 日 09:49:06
始めまして。現在宮崎で仕事しております、シスターマグダレナ井手です。依然ボリビアで仕事していたので、大浦さんの記事・写真を大変興味深くそして懐かしく拝見させていただきました。日本に戻ってから1年ちょっと静岡の浜松で外国人の方々の為の活動を行っていました。そこはブラジル人、ペルー人、フィリピン人の方々が集う教会で日本における小さな南米を感じさせる所です。もし日本へいらっしゃる際はどうぞ浜松の方へ行かれてみてください。こちらでもそれぞれの国の文化が大切にされている面もみる事ができる、大変ユニークな教会です。大浦さんもお体をご自愛の上お過ごしくださいませ。感謝のうちに。
tomokoより:
2010 年 07 月 08 日 18:54:49
Hna.Magdalenaさま
コメントありがとうございます!
ほんとうに日本の外でご活躍されるシスターの姿に接する機会を得て、そのパワーに驚きと尊敬、そして、同じ海外で暮らす立場の者としてもっとがんばらなければ!!と勇気づけられます。ぜひ日本でも浜松や各地の修道会などを訪問してみたいです。
ブラジルでは車に乗るのも怖くペーパードラーバーだったりするのですが、シスター・フィオレンツァは御年73歳で高速道路をビュンビュン飛ばし、知らない場所はないのではないかというぐらいサンパウロの中を毎日駆け回られています。人間のパワーは年齢とは関係ないものだと知らされました!!Hna.Magdalenaさまも忙しい毎日かと思いますが、健康にお気をつけてお過ごしください。智子
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