W杯初優勝で喜びを爆発させたスペインの人達
2010.07.14 up
凱旋パレードに集まった人達
W杯南アフリカ大会はスペインの優勝で幕を閉じました。
EURO杯2008に続くスペインの優勝そしてW杯では初優勝でした。
大きく期待されながらもグループリーグの初戦で負け、スペインの人達は、一気に心配モードに陥りましたが、その後代表チームは徐々に調子を上げていきました。
決勝トーナメントではポルトガルを破り、その後ドイツに勝った時点で、再び優勝を期待され、国民達の応援も急激にヒートアップしていきました。
代表Tシャツや国旗で装備したサポーター達
代表チームの試合がある日は、皆早めに仕事を切り上げたがり(苦笑)試合時間には通りは人も車の姿も消え静まり返ります。
主な都市では広場に大型スクリーンが設置され皆で繰り出して応援です。
代表ユニの赤いTシャツやスペイン国旗をまとった人達で溢れます。
そして、勝ち試合の後は自宅で見ていた人達も一斉に通りへ繰り出し
夜通しお祭りモードで大騒ぎ。
が、それはバスク地方とカタルーニャ地方を除いたスペイン国内でのこと。
上の写真のような情景をバスクの街の通りで見かけることはありませんでした。
TVでそんな各地の熱狂ぶりを見ながら窓の外を眺めてもスペインの国旗など、ここバスクでは誰の家のバルコニーにも掲げてありませんし、パブリックビューも設置されません。
TVやラジオをつけなかったらW杯の存在もこの世にはない雰囲気でした。
バスクでは、みんな自宅やバルで地味にスペイン代表を応援していました。
自国のチームが優勝するかもしれないところまできているというのに、皆で盛り上がって
応援できない状態、それはなぜかというと…
バスクとカタルーニャは、中央政府から弾圧を受けていた歴史があるので、今でもそのしこりが残っていて「ビバ・エスパーニャ(スペイン万歳)」 とこの期に及んでも公には口にしたくないような人達が結構います。
特にそういう人達が政権を握っている自治体では大型スクリーンの設置など、いくら市民の要望が多くてもなかなか実行されないのが現状です。
それでも準決勝でドイツに勝って決勝進出を決めた直後には 、いつもは静かな自宅近辺も少しの間だけ、歓声とエスパーニャ・コールと花火の音に包まれました。
そして迎えた決勝の日。
試合中は以前と同じように静まり返っていたバスクのイルン市でしたが、試合終了の笛がなった直後からクラクションを鳴らす車がひっきりなしに外を通り、バルコニーから下を見ると、どこから湧き出したのかと思えるほどの子供や若者達がぞろぞろ歩いて行ってるその先にあるのは…噴水。
続々と噴水の周りに集まってくる人々
勝ったらここで、って誰かが言ったのかどうかわかりませんが 、続々と人が集まってきて、噴水に入りこんで祝賀会を始めました(笑)。
みんな家に隠し持ってたの?と言いたい程のたくさんのスペインの旗が振り回されてましたし、今まで通りで見たことなかった代表Tシャツ姿の子達もたくさんいました。
バスクでもみんなこんなに応援してたんですねー。
遠慮か自粛(?)していたのが優勝決定で爆発したみたいな勢いと騒々しさでした。
クラクションを鳴らしながら走る車の列も
暗くて赤いシャツも国旗も見えないのでただ人が集まってるだけに見えますが、いまだかつてこんなことはなかったので記念に撮っておきました。
スペイン全国が優勝に酔いしれ熱狂した夜でした。
レポーター「金栗 里香」の最近の記事
「スペイン」の他の記事
0 - Comments
Add your comments