オレンジで“注射”を打つ練習
2011.10.11 up
オレンジで注射を打つ練習
8月の後半に持病の腰痛に加え、重い物を持ち上げた拍子にぎっくり腰になり、腰が固まってしまいました。
イタリアの医療体制は、保険を通して各自登録したホームドクターがいて、診察所では簡単な血圧や心拍を測る程度の最低限の問答診察のみで、医師を補助する看護婦さんはおりません。病気になったらまずホームドクターに診てもらい、治療の処方箋を書いてもらい各自が薬局で薬を購入します。症状により病院や各種医療機関への診療や検査が必要であれば、それを指示してくれます。保険を通したこのホームドクターにおいての診察は、自宅への往診も含めて全て無料ですが、薬は抗生物質やある特殊な薬品以外は全て有料、病院や医療機関での検査や診療も有料になります。毎年の所得申告時に、医療関係における前年度1年間の出費の控除申請をする形になります。
注射器と処方箋にて薬を購入
通常イタリアでぎっくり腰になった時、重度にもよりますが、ホームドクターに鎮痛剤の注射投与の処方箋を書いてもらい、各自自宅で筋肉注射をして、安静にしてとりあえずその場をしのぎます。その後、物理療法や予防の為の姿勢矯正体操をするよう指示されます。
スーパーや薬局では注射器が販売されており、処方箋を持って注射の薬を薬局で購入し、アルコールと脱脂綿で用意万端。
注射器、薬、アルコール、脱脂綿で用意万端
ここで問題は誰が注射をするか?
ホームドクターは自宅往診してくれるとはいえ、毎日朝晩の注射までの面倒はみてくれません。看護婦の資格を持った人に有料で家に来てもらうか、近所の注射が上手な「注射おばさん」に心付けを渡してお願いするか、身内にがんばって挑戦してもらうかしかありません。今回も注射投与が2週間プラス朝晩2回という長期戦で回数も多いので、私は主人に下記の知人の注射おばさん伝授の方法で、注射してもらいました。
のどの腫れや咳の治療も自宅で吸入
まずはオレンジで注射を打つ練習をし、手の感覚をならします。直立し注射を打つ側の足の指を内側にまげお尻の筋肉の緊張を抜き、お尻上部外側の4分の1の部分を狙うこと。局部に平手打ちをしアルコールが含んだ脱脂綿で消毒し、思い切って注射を打ち、少しピストンを引いてから一気に押し続け薬を注入します。
素人でもこの方法なら、必要に迫ればどうにか注射を打つことができ、私もぎっくり腰の痛みから解放され、乗り切ることができました。
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