台湾の高校バスケHBL、心の成長で掴んだベスト4
2012.02.26 up
1年前の準決勝リーグ終了後。2勝5敗の6位で悔し涙が止まりません
下記URLにて、高校バスケのHBLで台北第一女子高級中學(通称:北一女・ベイイーニュィ)の選手たちの成長した姿を紹介させて頂きました。
http://www.ima-earth.com/contents/entry.php?id=2011129145947
2月4~10日に開催された準決勝リーグでは、更に成長した姿を見せてくれました。
今回も、北一女のチームとその様子を紹介したいと思います。
試合中に左膝の靭帯断裂のケガをした選手。このケガからチームが一つにまとまりました
11月の予選A組を5戦全勝の1位で予選通過した北一女は、準決勝リーグでもその勢いを保ち、初日から4連勝。
この時点で、決勝トーナメント進出を決めました。
また、4連勝した試合の翌日に対戦した、昨年の優勝校・滬江高中(フージャンガオジョン)との試合では、予選のときのようなひ弱さが消え、序盤から圧倒し、59ー48で勝利。予選の勝利が「まぐれ」ではないことを証明しただけでなく、心の面でも成長した姿を見せました。
成長の原動力になっているのは、おそらく、予選のときにあった主力選手が試合中に靭帯断裂のケガ(上の写真)。選手たちに危機感が生まれ、チームが一つにまとまっていきました。
チームが勝利を積み重ねている時も、他の選手たちはいつもこの選手に声をかけ、最後の円陣の中の入れ、チームメイト同士の絆を深めていきました。
北一女を率いる駱燕萍(ルオ・イェンピン)ヘッドコーチ(右の黄色のポロシャツの方)
そのチームを率いるのは、上の写真の駱燕萍ヘッドコーチ(以下、HC)。
駱HCの特徴は、強気で、弱気になって消極的になるのをとても嫌います。試合中は、「進学校」というスクールカラーから来るであろう、自己主張に乏しく、控え目になりがちな選手たちをベンチから厳しく見つめ、時折厳しいゲキをとばしています。
中央の白いコートのフードをかぶっているのが駱HC。選手たちに囲まれています
その傍らで涙もろい部分を持っていて、トップの写真の時は、選手に涙を流しながら最後の言葉をかけていました。
上の写真は、4連勝した試合終了直後の様子ですが、決勝トーナメント進出が決まった事で、感極まって涙を流しているところを選手たちに囲まれ、控え室まで「連行」されていきました。
あとで、駱HCにこの写真を見せて、「涙を流してましたよね?」と伺ったら、笑いながら「イヤだわ~!何言ってるの?クシャミしただけじゃない!」と答えていましたが、手で押さえていたのは口ではなく目。
ここでも強気の部分が全開でした。
北一女の準決勝リーグ最終戦は、激しい試合に
そんな北一女が、成長した「心」を全開にした素晴らしい戦いを見せた、準決勝リーグ最終戦の淡水商工(ダンシュイシャンゴン、正式名称は國立淡水高級商工職業學校)戦。
淡水商工は、北一女と対照的にU-19、U-16台湾代表の選手を多く抱える強豪校。180cm以上の選手も多く、表面的には北一女は大敗してもおかしくない”格上”の相手でした。
この試合、北一女はチーム一丸で立ち向かっていき、上の写真のように気迫と気迫がぶつかり合う白熱したものになりました。北一女は残り14.4秒までリードを保ち、勝利寸前でしたが、淡水商工が追いつき、86ー86。延長戦で力尽きて95ー106で敗れたものの、チームの成長を印象づけた試合になりました。
駱HCは「あと2cmだった」と悔しそうに振り返りましたが、選手たちが見せた気迫には満足そうでした。
3月3、4日の決勝トーナメントでは、この北一女は決勝進出をかけて、もう一度淡水商工と対戦します。成長を続け、チームの結束力も上がってきている北一女の奮闘に注目です。
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