ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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和菓子ブランドの「さつま屋」の上に表された店のシンボルは薩摩藩の家紋

和菓子ブランドの「さつま屋」の上に表された店のシンボルは薩摩藩の家紋

 サンパウロに暮らして12年目になり、日本食材店は日々お世話になっています。日本から輸入されているブランドも現地ブランドも大差なく親しみのある商品です。

 最近、いつも見ている商品であったにも関わらず、人に指摘されて気付かされたことがありました。

 サンパウロには和菓子を中心に製造している「さつま屋」というブランドがあります。さつまと言えば薩摩藩くらいは思いつきます。それでもまさか、ブランドとセットでシンボルになっているマークが薩摩藩時代の家紋とは知りませんでした。単なる無知によるものなのですが、思わず子供用の歴史漫画を見ると、確かに、薩摩藩の家紋は円に十文字でした。きっと「さつま屋」は鹿児島に縁ある方が創業したに違いありません。


日系移民の家族史の本の表紙に表された日本の家紋

日系移民の家族史の本の表紙に表された日本の家紋

 家紋と言えば、ブラジルの日本移民の子孫は、移民した親世代よりも家紋に愛着を覚える方も多いようです。

 「異文化の中で暮らすことによって、なぜか気になり出す自らのルーツ」というのは、民族を問わず、海外で暮らす人、特に現地に適応しなければならない移民の場合には強くなりがちな意識の一つです。終わりなき海外生活でカルチャーショックと隣り合わせに生きていると、ゆるぎないアイデンティティーを確立するためにも、自分を知ることが本能的に重要となり、果てはご先祖様にまでさかのぼって自らのルーツを探ることに・・・というプロセスにつながる場合があります。

 日系ブラジル人とカテゴライズされる人の中には、日本のご先祖様由来の家紋を会社のシンボルマークにしたり、自分史や家族史の中にデザインしているケースも見られます。

 日系二世以降は、自分で日本の家紋を調べるのは難しいという事で、東洋人街のリベルダーデ地区にあるブラジル宮城県人会には、月に二回、週末の「青葉祭り」で家紋とルーツを調べていただけるコーナーも設置されています。


月に二回、ブラジル宮城県人会の「青葉祭り」で家紋を調べられるコーナー

月に二回、ブラジル宮城県人会の「青葉祭り」で家紋を調べられるコーナー


日系の不動産コンサルタントの名刺に表された日本の家紋

日系の不動産コンサルタントの名刺に表された日本の家紋


日系の化粧品販売店のシンボルにされた日本の家紋

日系の化粧品販売店のシンボルにされた日本の家紋


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