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台湾版受験の風景
2014.02.24 up
台北市立第一女子高級中學(以下、通称の北一女・ベイイーニュー)の正門に貼られた試験会場の貼り紙
1月18、19日は日本でも大学入試センター試験が行われ、本格的な受験シーズンを迎え、現在に至っていますが、台湾でもこの両日は受験日でした。
台湾の受験制度は、日本と違って少々複雑で、私もいまひとつ把握できていない状態ですが、以下、理解した範囲で説明します。
この両日に行われたのは「学科能力測驗(略称:學測、“シュエツー”)」と言われるもので、「高級中學」という普通科の高校の3年生及びその出身者が対象の学力試験です。この試験の成績をもとに志望校へ出願し、日本でいうところの指定校推薦、一般の推薦入試に臨みます。各大学で行われる試験はバラバラですが、主に面接、口頭試問、スポーツならその種目の実技試験などです。
日本でいう職業高校は、これとは違う試験を4月か5月に受けるようですが、その詳細はまだ分かっていません。現在、調査中です。
その後、7月1~3日に「指定科目考試(略称:指考、“ジーカオ”)」という日本でいう一般入試に相当するものを行ないます。こちらは普通科、職業高校といった出身を問わず、全受験生対象で行います。
こちらは学校ごとの試験はなく、出願の際には、国公立、私立に関係なく、志望校と志望学科を複数書き込んでいきます(注:聞いた限りでは大体第10希望ぐらいまでだそうです)。試験の成績や本人の志望などをもとに進学先を割り当て、大体8月上旬に本人のところへ進学先決定の通知が届くことになっています。
以下、試験会場の風景を紹介したいと思います。
試験会場の案内表
まずは、私がいつもお世話になっている北一女です。1枚目は正門の貼り紙ですが、こちらは試験会場の案内板。このあたりは日本と同じでしょうか。
講堂兼体育館の活動中心より
受験生及びその父兄の待機場になった活動中心の様子です。
他の学校の関係者も待機していて、受験生やその父兄のケアに当たっていました。ここで見た父兄は、スマートフォンを触ったり、新聞や本を読んだりして、戦いに挑む我が子を待っている感じでした。
学校の校庭の様子
上の写真は、台湾随一の高校と言われる北一女ならではの光景なのかもしれません。
女子校で、一般の方(特に男性)はなかなか入れないので、学校の中を散策する父兄の姿が多く見られました。そのため、ボランティアの生徒が「受験中につき、お静かにお願いします」という看板を持って歩き回っていただけでなく、ゴミ拾いやゴミ袋の交換に追われました。
國立台湾師範大學附属高級中學(通称:師大附中・シーダーフージョン)の正面入口より
昨年、卒業式の撮影などでお世話になった師大附中の様子です。
ここには、師大附中の受験生とその父兄対象の受付があっただけでなく、他の学校の受付もありました。
北一女と違い、父兄が学校の中を散策している様子はなく、卒業式の会場になった中興堂(ジョンシンタン)で待機し、北一女で待機していた父兄同様、それぞれの時間を過ごしていました。
気になる試験の結果は、既に受験生に知らされ、報道や学校のHPによると、北一女では25人、台北市立建國高級中學では35人が満点を取った、ということです。全受験生で見ると、約14万人の受験生の中で295人が満点を取り、前年比で32人増、學測を始めて13年来で最多となりました。
台湾の受験生の長い戦いはまだ始まったばかり。
6、7月に1人でも多くの笑顔が見られることを祈ります。
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