初めて訪れたフランスの学校との国際交流
2018.06.14 up
書道の先生が執筆したものです
今まで、日本と台湾の学校の国際交流の様子を紹介してきました。
3月に台北市立中山女子高級中學(以下、中山女高)を訪問した際、呉麗卿校長から、「4月20~27日にフランスから高校生たちがホームステイを兼ねた交流活動に来るので、よろしかったら(取材で)学校へ来ませんか」とご提案を頂きました。
そこで、今回は4月26日午後に学校で行われた交流活動の様子を紹介します。
先生のお手本をみんなで囲んで見ています
今回、中山女高へ訪れたのは、フランス北部のリールにあるLycée International Montebello(筆者訳;モンテベロ国際高等学校)の生徒25人と引率の先生3人。学校では、中国語をはじめ、スペイン語、日本語などを学習できるそうで、今回は、中国語を専攻している生徒代表が中山女高を訪れました。
両校共、同じタイミングで交流先を探していて、偶然紹介されたのが両校だったようです。
*以上、フランス語ができない私は、翻訳サイトを利用し、学校のホームページやwikiの記事を参考に学校の紹介を書き込みました。
呉麗卿校長(右)の指導を受けながら書道に取り組む引率の先生(左)
期間中、中山女高の生徒の自宅でホームステイをしながら、学校では授業を体験し、台北市内の観光も行いました。
私が訪問した4月26日を例に挙げると、午前は榮星花園公園を訪れ、午後は書道の体験授業でした。午前の訪問で強い日差しにさらされたのか、露出した肌が赤くなっている生徒が多く見られました。
書道の授業では、まず先生が生徒の前でお手本を見せていました(1枚目の写真)。
最後に「春聯」を作成しました
記念撮影を間に挟み、本格的な文字の練習に入りました。途中で呉麗卿校長も視察に訪れ、体験中には引率の先生に指導する姿も見られました。
様子を見ていて、日本との大きな違いを感じずに入られませんでした。
まず、書道に臨む生徒たちが筆を持つ手が左の人が多くいたこと。漢字だけでなく、漢字からできたひらがな、カタカナとも、左で書くときは書きにくくなっているように思います。それ故、左利きの方は「右で字を書くよう子どもの頃に直された」という方は少なくないと思います。私も小さいころ、そういった話を聞くことがあったので、少し驚きました。
そして、文字を書いている時の生徒たちの姿勢も驚きました。
日本では書道の時、椅子にしっかり腰掛け、背筋を真っすぐ伸ばし…という感じで厳しく指導するのではないかと思います。私も過去にそう習い、学校の授業で厳しく指導されたのを今でも覚えています。
ところが、フランスの高校生たちは、本当に自由にしていて、足を組んでいたり、背を丸めたりしながら文字を書く練習をしていました。
日本だと「そんな姿勢でいい字が書けるか!」と先生が怒りそうな光景(注:私の経験です)が広がっていましたが、それが「文化の違い」であり、「価値観の相違」であるということに、気付きました。
終了後はバレーボールで気分転換
文字は、右でも左でも関係なく、慣れた生徒たちは私以上の達筆で文字を書き上げていました。
その後、旧正月を祝うときに家のドアなどに貼って福を祈る春聯というものを作りました。ただ、フランスにはない春聯の説明は難しかったようで、英語(補助している中山女高の生徒たち)でも、フランス語(引率の中国語の先生)でもてこずっていました。
春聯の作成中、引率の先生たちは校長室を訪れ、呉麗卿校長と意見交換を行っていました。
春聯作成後、フランスの生徒たちが中山女高の生徒たちとバレーボールに興じる姿もありましたが、全員集号後、図書館にある一室を借り、翌日の帰国前のフェアウェルパーティで歌う歌の練習をしました。歌の中には、中国語のものもあり、慣れない発音を先生の指導を受けながらこなしていました
10月には、中山女高の生徒代表が約2週間フランスを訪れ、今回訪れた生徒たちの家でホームステイをしながら、授業に参加するなどの交流を行います。
両校にとって成果があり、今後も交流活動が続いていくことを祈ります。
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